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「邪魔だよね?見えないんじゃない?」前列に大きな椅子とベビーカーを置いた父親。だが、係員が静かに声をかけた運動会

  • 2026.8.11

前列に置かれた大きな椅子

子どもが年長だった年の運動会は、保護者の観覧場所が事前のくじ引きで決められていました。

各家庭に割り当てられたスペースは、大人二人がレジャーシートに座ればいっぱいになるくらいの広さです。

私も夫と一緒に指定された場所に座り、子どもの出番を待っていました。

周囲の家庭も、自分たちの区画から荷物がはみ出さないようにしながら観覧しています。

ところが、少し離れた前列の区画だけ、ひときわ目立っていました。

そこにいた父親が、背もたれの高いアウトドア用の椅子を置き、その横には赤ちゃんを乗せたベビーカーまで並べていたのです。

どちらも区画内には何とか収まっていましたが、高さがあるため、真後ろの家族からはグラウンドの一部が隠れてしまっていました。

「あれ、邪魔だよね?見えないんじゃない?」

夫が小声で言いました。私も同じことを思っていました。

後ろの家族が何度も体をずらして

競技が始まると、問題はさらに分かりやすくなりました。

父親が椅子に座るたび、後ろの家族は左右に体をずらしながらグラウンドをのぞき込んでいます。

特に子どもの出番になると、お母さんが立ち上がりかけては周囲に気をつかって座り直す姿が見えました。

「ここからだと、ちょうど重なっちゃうね」

後ろのお母さんが家族に話している声も聞こえてきました。

父親は赤ちゃんをあやしたり、カメラを手にしたりと忙しそうでした。

わざと邪魔をしているようには見えません。ただ、後ろの様子には気づいていないようでした。

ほかにもベビーカーで来ている家庭はいましたが、観覧の邪魔にならないよう、競技を見るときだけ少し後方へ移動させている人もいました。

そのため余計に、前列の大きな椅子とベビーカーが気になりました。

巡回してきた係員が静かに声をかけた

しばらくすると、観覧席の間を見回っていた園の係員が、その区画の前で足を止めました。

後ろの家族の様子を確認したあと、父親のそばへ行き、穏やかな声で話しかけます。

「申し訳ありません。後ろの方が見えにくくなっているので、椅子は低い位置で使っていただけますか。ベビーカーも、必要でなければこちらの後方スペースへお願いしています」

父親は一瞬後ろを振り返り、そこで初めて困っていた家族に気づいたようでした。

「あ、すみません。分かりました」

特に言い返すこともなく椅子をたたみ、ベビーカーも係員に案内された場所へ移していました。

その後、後ろの家族はようやく落ち着いて競技を見ることができたようです。

大きなトラブルになったわけではありませんし、父親にも悪気はなかったのかもしれません。

それでも、子どもたちの姿を楽しみにしているのはどの家庭も同じです。

指定された場所に収まっているから大丈夫、というだけではなく、その後ろにいる人の視界まで少し考えられたらよかったのにと思いました。

子どもが主役の一日だからこそ、大人同士が少しずつ周囲に気を配ることの大切さを感じた出来事です。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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