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「孫疲れ」を言い出せず、、、良かれと思った手伝いが【苦痛】になってしまった日

  • 2026.5.29

誰かの役に立ちたいという気持ちはとても尊いですが、その優しさがいつの間にか自分を追い込んでしまうこともあります。特に家族のためとなると、無理をしていることに気づきにくいもの。今回は、筆者の知人の体験談をお届けします。

画像: 「孫疲れ」を言い出せず、、、良かれと思った手伝いが【苦痛】になってしまった日

勢いで引き受けた役目

娘に待望の第一子が産まれたとき、初孫ということもあり、私は嬉しくて仕方ありませんでした。

子育ての大変さを知っているからこそ、娘と孫の力になりたい一心で、「何でも手伝うからどんどん言ってね」と、つい張り切ってしまったのです。

それがあんなにも自分を追い詰めることになるとは、当時の私は想像もしていませんでした。

無理を重ねた日々

最初は週に数日、様子を見に行って家事や育児を手伝う程度でした。
しかし、「お母さんが見ていてくれるなら」と娘が仕事に復帰してからは、頼まれる頻度や量が次第にエスカレートしていきました。

買い物、掃除、そして長時間におよぶ孫の世話。
気づけば私の毎日は娘からの頼まれ事で埋め尽くされ、趣味の時間も友人との約束も、すべて後回しにするのが当たり前になっていたのです。

「お母さんがいてくれて助かる」という娘の言葉を聞くたびに、弱音を吐いてはいけないと自分を律する毎日。

しかし、身体はなかなか言うことを聞いてくれません。
孫を抱き上げるたびに、腰から背中にかけて激痛が走り、めまいや頭痛もひどい状態でした。

やがて、祖母としてこんなことを思ってはいけないと分かっていながらも、心の中には「早く帰りたい」という気持ちが浮かぶようになってしまいました。

限界を迎えた瞬間

ある日、孫の世話を終えて帰ろうと立った瞬間、目の前がぐらりと揺れました。
立ちくらみでそのまま動けなくなってしまったのです。

心配して駆け寄った娘に「大丈夫?」と声をかけられた瞬間、糸が切れたように涙が溢れて止まらなくなりました。

「ごめんね、もう無理、ちょっと休ませてほしい……」

ずっと物分かりの良い母親を演じてきましたが、取り繕うことができないほど、心も体もボロボロだったのです。

「良い祖母」である前に

娘は言葉を失い、ショックを受けていたようです。
余裕のなさから頼りすぎていたことや、私の限界に気づいていなかったことを心から謝罪してくれました。

それから私たちは話し合い、娘夫婦は子育てと両立できるようそれぞれの仕事を調整することに。
私は週に1度、数時間だけ孫に会うというルールを決めました。

孫と娘を思うあまり、気づけば自分の健康や時間を削ってまで尽くしてしまっていました。でも、この経験を通じて、自分が心身ともに健やかで、心から「会いたい」と思える距離を保つことの大切さが身に染みたのです。この距離感こそが孫にとっても娘にとっても、そして何より私自身にとっても幸せな選択なのだと、ようやく思えるようになりました。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2026年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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