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名門コロンビア大学の卒業式でAIが名前を読み上げ物議。学生らが猛反発

  • 2026.5.22

「あなたは、結婚式や葬儀すらもAIに任せるのか?」──。教授が卒業生一人ひとりの名前を読み上げるという伝統的な方法をとっていたコロンビア大学。近年のAI導入に批判の声が寄せられている。

CHARLY TRIBALLEAU / Getty Images

コロンビア大学は2025年より、19の学部・大学院ごとに開催される個別卒業式「クラス・デー」において、卒業生の名前を読み上げるためにAIツールを導入している。同ツールの使用は今年で2回目となるが、学生たちからは強い抗議の声が上がっているという。ある学生は「これは明らかに不要な場面でAIが乱用されている典型的な例だ」と強く非難した。

同大学の学生新聞『コロンビア・スペクテーター』の報道によると、クラス・デーが始まる約1週間前、ブロードウェイと116丁目交差点の大学正門前に約12人の抗議者が集まり、大学がAIツール「タッセル(Tassel)」と提携したことに対して抗議デモを行った。このシステムでは、学生が事前に自分の名前の正しい発音(読み方)を入力し、式典の前に確認する仕組みになっている。なお、2025年より前は、伝統的に教授たちが卒業生一人ひとりの名前を読み上げていた。

同紙によると、デモに駆けつけたコロンビア大学の数学科教授、マイケル・サディアス氏は集まった抗議者たちを前に、世界が「AIに飽和されつつある」と危機感をあらわにした。「卒業式でAIが卒業生の名前を読み上げるだって? ならば、自分の結婚式の司会をAIに任せたいと思うのか? あるいは、家族の葬儀をAIに執り行ってほしいと思うのか?」と問いかけた。

卒業式にタッセルや類似のAIツールを導入しているのは、コロンビア大学だけではない。グレンデール・コミュニティ・カレッジ(GCC)の卒業式では、実際にAIシステムが誤作動を起こし、一部の学生の名前が読み上げられないというトラブルが発生した。会場からブーイングが巻き起こる中、同校のティファニー・ヘルナンデス学長は壇上で「何が起きているか説明します。今回、私たちは新しいAIシステムを読み手として導入しました。……ええ、その通りです。これは私たちにとって大きな教訓となりました」と釈明。この一連の騒動を捉えた動画は、Xですぐに拡散され、大きな話題となった。

Translation: Harper's BAZAAR JP

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