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自宅近くにあったら 《イヤな施設》 ラブホ、居酒屋、ゲーセン…を上回るのは  SNSあふれるホンネ「正直つぶれて」「地元は地獄」

  • 2026.5.15

騒音・ニオイ・治安… さまざまな理由

あなたが、自宅の近くにあってほしくない施設は?
あなたが、自宅の近くにあってほしくない施設は?

ゴールデンウイークをはじめとする大型連休、どこへも出掛けず家でのんびり過ごすのが好きな人も多いのではないでしょうか。休息時間の大半を充てる自宅は、ほかのどこよりも居心地の良い場所であってほしいもの。それゆえかネット上では、自宅の近くにあってほしくない施設が定期的に話題になります。現代ならではとも言える施設名が挙がることもしばしば。皆さんはこうした意見に共感しますか?

まずは2023年5月に公表された興味深い調査結果を紹介します。不動産メディア「幸せおうち計画」を運営するAZWAY社が実施したネット調査では、家の近くにあってほしくない施設として、カウントダウン順に、排水・排気・騒音が気になるという工場、治安悪化に影響しそうというゲームセンター、子どもの声が騒がしく周辺での運転も不安という教育関連施設、酔客のマナー問題や夜の騒音・治安悪化が懸念される居酒屋、そして客層・喫煙マナー・騒音・治安悪化と不安材料の多いパチンコ店がそれぞれ上位にランクインしました。

2026年1~5月のSNS上の投稿を調べたところ、上記の結果を裏付けるように、同様の不満が日常的に投稿されていることが分かりました。

SNS上に吐露される不満として特に多かったのは、保育園・幼稚園・学校などの教育関連施設です。在宅ワークでのオンライン打ち合わせ中に子どもの声が入ってしまう、通学路で子どもが飛び出してこないか運転が怖いといった声が、前述の調査と全く同じく続出しており、「教育施設の近く(に住むの)はやめた方がいい」「わが家は幼稚園と小学校が近く、近年、奇声を発する子どもが増えてきた。昼休みや体育の授業は特にうるさい」「今日も近所の学校から運動会の予行練習みたいな声が聞こえる……気分が良くない」といった投稿が散見されました。

教育関連施設に対する不満が強まっている背景には、少子化の進行により子どもの数が減少した一方、在宅ワークの普及などで日中の生活音に敏感になった住民が増えたことが挙げられます。また、核家族化や地域コミュニティーの希薄化により、かつての「子どもは地域全体で見守る」という価値観が、個人の生活の平穏を強く優先する傾向に変化している点も影響しているようです。

次に目立ったのは居酒屋。「家の近所にできた店、うるさいし臭い。正直つぶれてほしい」など率直な表現でイライラを表明するユーザーも見られました。また、パチンコ店に対する敬遠感は目に見えて根強いほか、ごみ処理施設や焼却施設については「生活する上でどうしても必要だけど、自分たちの住む地域に建設されるとなると……近所にできてほしくない気持ちは分かる」と、うそのない本音があふれています。

火葬場・墓地・葬儀場も「不気味」「衛生面」「心理的な抵抗」が理由で、「近所に建設されるようで反対している。地元民は地獄だよ」といった投稿が目立ち、必要施設として認識しつつも近所は拒否する傾向です。

さらに、近年新たに大きな注目を集めているのがデータセンター(DC)。生成AIの爆発的な普及に伴ってデータ処理需要が急増した結果、日本各地で大規模DCが建設ラッシュとなっているものの、地元では住民たちによる反対運動が活発化しています。

反対の主な理由は、冷却ファンの常時発生する低周波騒音、サーバーから出る大量の排熱による周辺温度上昇やヒートアイランド現象、高層の巨大建物による景観悪化や日照権侵害、膨大な電力消費と水資源の使用など、多岐にわたります。これらは従来の「臭い・騒音」などとはやや異なる「現代版NIMBY(※)問題」として、社会的に大きな関心を集めています。

そのほか、風俗店・ラブホテルはたびたび指摘されているように、治安悪化のイメージで子育て層から強い拒否反応が。あるSNSユーザーは「風俗街が近くにあるから治安は良くない……」と投稿するなど、歓迎していないもよう。工場(特に食品・臭気系)では「近くを通るとニオイがして嫌。どこか移転してほしい」「金属と油のニオイで吐きそうになる」といった異臭・騒音の苦情が多く、病院も特に夜間の救急車のサイレン音に悩む住民が散見されました。

公衆トイレ、喫煙所、狭い歩道……。挙げれば切りがないほど多種の施設が“近くにあってほしくない”と名指しされています。ただ同時に、その多くは私たちの生活や経済サイクルになくてはならない施設。自分にとって絶対に受け入れがたいものは何かを整理しつつ、個人的な違和感ともある程度は共存していく心構えが必要なのかもしれません。

※NIMBY:「Not In My Back Yard」の頭文字で、「自分の裏庭にはごめんだ」という意味。社会全体には必要とされる施設でも、自分の住む地域に建つことには反対する住民の態度や、その現象を指す言葉

(LASISA編集部)

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