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「お母さんが入院したらしいからついてきて」春に増える子どもへの“声かけ事案”…元警察官が教える実例と対策

  • 2026.4.27
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

新学期が始まる春は、子どもを狙った「声かけ事案」が増える時期です。

本記事では、公表されている事例を基に、実際にどのような声かけが行われているのか、そして被害を防ぐために最も大切なポイントを元警察官の視点から解説します。

春に増える「声かけ事案」とは

新学期が始まる春は、子どもたちの生活環境が大きく変わる時期です。通学路や帰宅時間が変わることで、周囲の目が行き届かない場面も増えます。

こうしたタイミングを狙い、子どもに対して声をかける「声かけ事案」が各地で報告されています。軽い声かけに見えても、その裏には犯罪につながる危険が潜んでいるケースもあります。

実際にあった声かけ事案の例

ここで紹介するのは、公表されている事例を基に再構成したものです。

下校中の午後5時ころ小学1年生の女子児童に対し、見知らぬ40代の男が近づき、「お菓子買ってあげるから車に乗る?」と声をかける事案がありました。

上記はオーソドックスな例ですが、中には「お母さんが入院したらしいから一緒についてきて」と不安を煽るようなケースも確認されています。

いずれも児童が1人でいる時間帯を狙ったものでしたが、本人は誘いを断り、そのまま帰宅。帰宅後に保護者へ相談し、その後警察へ通報が行われました。

結果として被害はありませんでしたが、対応が遅れていれば危険な状況に発展していた可能性もあります。

最も大切なのは「すぐに伝えること」

元警察官として強く伝えたいのは、「いかに早く警察へ情報が届くか」が極めて重要だという点です。

声かけ事案の相談で多いのが、警察が認知した時点で時間が経過しているケースです。

その背景には、

・怖い思いをしても親に言い出せなかった
・危機感が薄く、数日後に世間話として伝えた

といった事情があります。

しかし、時間が経てば経つほど記憶は曖昧になり、防犯カメラの映像も上書きされるなど、警察が証拠を集めることが難しくなります。

早期に通報されていれば特定できた可能性のある事案も、時間の経過によって解決が困難になることは少なくありません。

被害を防ぐために家庭でできる対策

こうした事案から子どもを守るためには、日頃からの準備が重要です。

まず大切なのは、「何かあったらすぐに警察へ通報する」という意識を持つことです。帰宅後すぐに保護者へ伝えることはもちろん、状況によってはその場で助けを求めることも必要です。

携帯電話を持っている場合は、保護者の了承を待たずに警察へ通報しても問題ありません。むしろ、早期対応が被害防止につながります。

また、「子供110番の家」やコンビニなど、緊急時に駆け込める場所を事前に把握しておくことも重要です。通学路にある安全な場所を親子で確認し、定期的に見直す習慣をつけましょう。

特に、つきまといのような事案では、そのまま自宅へ帰ることで自宅を特定されるリスクもあります。逃げ込める場所を知っておくことが、身を守る大きなポイントになります。

事前に備えておくことが重要

声かけ事案は、一見すると軽い出来事に見えるかもしれません。

しかし、その背後には重大な犯罪につながるリスクが潜んでいます。

大切なのは、「すぐに伝えること」と「事前に備えておくこと」です。日頃から親子で防犯意識を共有し、いざという時に迷わず行動できる環境を整えておくことが、子どもを守ることにつながります。


ライター:防犯インフルエンサー りょうせい(りょうせい 元生活安全課

元警察官(警察歴10年)。生活安全課で行方不明やDVなどの人身事案を担当し、防犯の広報や啓発活動にも携わる。現在は防犯アドバイザーとして活動し、Xや音声配信(StandFM)を通じて、日常生活に取り入れやすい防犯の工夫を発信している。



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