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「料理に塩を振る」習慣がある人は要注意。最新研究で判明した“寿命を縮める”意外なリスクとは?

  • 2026.4.22
Aleksandr Zubkov / Getty Images

塩分の摂りすぎが高血圧や心血管疾患のリスクを高めることは周知の事実。この数年の研究では、塩分の過剰摂取が健康全般と寿命に与える影響も浮き彫りになってきた。その中には、塩分により平均寿命が短くなる可能性を示したものや、塩分の過剰摂取が有害と言える理由を指摘したものもある。

今日の専門家:Rigved V. Tadwalkar, M.D.(Pacific Heart Instituteの循環器専門医)

この記事では、塩分と寿命に関する研究結果に加え、塩分の過剰摂取によって健康が損なわれる仕組みを見ていこう。塩分の摂取量に特に注意が必要な人についても解説する。

塩分の過剰摂取の危険性:研究結果

循環器内科学ジャーナル『European Heart Journalに掲載された研究結果によると、料理に塩を加えると(つまり追い塩をすると)、女性の平均寿命が1.5年、男性の平均寿命が2.28年短くなることが分かった。研究チームはUKバイオバンクから、追い塩の頻度に関するアンケートに回答した50万1379名のデータを分析。ナトリウム(塩分)が体に与える影響を調べるために、尿サンプルも採取した。その結果、追い塩の頻度が高ければ高いほど、寿命は短くなることが分かった。

「この研究は、さまざまな食品にもともと含まれている塩分でなく、そこに追加する塩分の影響を調べた点で面白いと言えるでしょう」とタドウォーカー医師。そのおかげで、もともと塩分を含む食品に塩分を追加することの影響が明確に示された。

近年の研究では、塩分が慢性疾患や加齢に伴う問題を引き起こすメカニズムも明らかになってきた。医学ジャーナル『Mayo Clinic Proceedings』に掲載された研究では、頻繁に追い塩をすると、2型糖尿病のリスクが39%も高くなることが判明。科学ジャーナル『Scientific Reports』が掲載した動物実験の結果は、減塩食によって高齢のメスの血圧が大幅に下がり、長期記憶を改善したことを示している。血圧の上昇と記憶力の低下は、加齢に伴い多くの人が直面する大きな問題。

とはいえ、食卓塩をゴミ箱に捨てるのはまだ早い。前述の平均寿命に関する研究では、野菜やフルーツといったカリウムが豊富な食品を多く摂取することで、追い塩の影響を軽減できる可能性があることも分かった。

「食事から摂取するカリウムは、多くの点でナトリウムの影響を中和します」とタドウォーカー医師。塩分に関連する疾患や死亡のリスクを抑制するカリウムが豊富な食品は、主に野菜とフルーツ。特に、バナナ、ジャガイモ、ズッキーニ、カボチャ、葉物野菜、ブロッコリー、レンズ豆などの豆類、魚はカリウムの優秀な供給源で、塩分が心臓に与える影響を和らげる。

塩分に特に気をつけたい人は?

「基礎疾患の有無にかかわらず、ほとんどの人は心臓の健康に配慮するべきです」とタドウォーカー医師。「欧米の食生活では塩分の過剰摂取が当たり前になっているので、その影響を免れている人はほとんどいません。心血管疾患が蔓延している理由の1つは、塩分が少ないと思われている食品にも、加工や調理の過程で大量の塩分が追加されているからです」

心疾患の既往歴がある人や心疾患のリスク要因(高血圧、高コレステロール、糖尿病など)を持っている人は、特に塩分の摂取量に注意が必要。家族に心血管系の問題を抱える人がいる場合も、塩分の摂取量に特段の注意を払おう。

パン、ピザ、鶏肉、サラダドレッシング、缶詰や冷凍食品は、意外と塩分が多い食品の代表例。「健康食品として販売されているものにも、味を良くするために大量の塩分が加えられていることが多いです」とタドウォーカー医師は警告する。

塩分は少なすぎても問題?

米国心臓協会(AHA)は、塩分の摂取量を1日1500mg以下に抑え、最大でも2300mg(食塩小さじ約1杯分)を超えないよう推奨している。米国立医学図書館によると、ナトリウムは血圧や血流量を調節し、筋肉や神経の正常な機能を助けるなど、体内で重要な役割を果たしている。しかし、AHAいわく塩分が不足することは極めて稀。例外となるのは、競技アスリートのように日常的に大量の汗をかく人、消防士のように過酷な熱にさらされる人、あるいは特定の疾患により医師から1日の塩分摂取量を指示されている人。

健康な人の場合は、1日500mg(身体が正常に機能するために必要な量)から2300mgを目安に摂取するといい。AHAは、加工食品や調味料の成分表を見比べてナトリウムの量が最も少ないオプションを選び、料理の味付けには塩の代わりに風味豊かなハーブやスパイスを使うよう勧めている。

※この記事は「Prevention」の記事をもとに、ウィメンズヘルス日本版が翻訳・編集してお届けします。

Text: Madeleine Haase and Alyssa Sybertz Translation: Ai Igamoto

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