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食空間コーディネーターの浜裕子さんが教えてくれた、テーブルセッティングの常識。

  • 2026.4.13

一汁三菜は日々の和食の基本。かしこまった席とは異なるとはいえ、正しい置き方を覚えておきたい。洋食の場合、フォーマルをセットする機会はほぼないが、知識としてインプットを。カジュアルはホームパーティの際に活用したい。食空間コーディネーターの浜裕子さんが、テーブルセッティングの基礎知識を教えてくれた。

一汁三菜のしつらえ。“Ichiju-sansai” Table Settings

蓋付食器の蓋は裏に返して、汁椀は折敷外の右側、飯碗は折敷外の左側に(茶懐石での扱いとは異なる)。

和のお膳文化をテーブルの上に。

ご飯と汁物に3種の惣菜を添える一汁三菜は、昔は銘々のお膳で供されたことの名残から、折敷にしつらえるのがしっくりくるという浜裕子さん。「現代ではテーブルで和食を食べるのが当たり前ですが、漆盆やランチョンマットを使って1人分のスペースをつくると、配置しやすく、食卓がすっきりと整います」。折敷の手前に箸、左に飯碗、右に汁椀を置き、右上に主菜(肉、魚など)、左上に副菜(煮物など)、中央に副々菜(和え物など)の器を並べる。「日本には古くから『左は右に対して上位』という考え方があり、作物の中で最も尊いお米は汁物の左に置くのです」。食事が始まったら、汁物、ご飯をひと口食べてから、おかずに手をつけるのがマナー。

洋式フォーマルのしつらえ。Formal Table Settings

センターピースの花の高さは25〜30㎝程度。左上の皿に置かれるパンは、メイン料理を食べ終わるまでに食す。

テーブルセッティングの最高峰。

晩餐会などのフォーマルなテーブルでは、以前は前菜からデザートまでシリーズで揃えるのがステータスだった。クロスは白の麻ダマスク織でナプキンと共布に。席を示す位置皿が置かれ、美しい皿で歓待を表し、食事が始まると皿はひかれる。カトラリー、グラスは使う順に外側から並べ、中央には花もしくは置物といったセンターピースが不可欠。会話のきっかけにもなりホストのセンスが問われるアイテムだ。主客の前にソルト&ペッパーが置かれるのは、その昔、塩胡椒が貴重だったため、高価なものを用意してもてなした名残。「フォーマルな席で会話をリードするのは、主にホストの奥様。彼女がナプキンを膝に広げたら食事がスタートする合図です」

洋式カジュアルのしつらえ。Casual Table Settings

料理数と使う器を絞る代わりに、器の機能を持つセンターピースを取り入れるなど驚きのあるしつらえを。

気軽な料理と楽しい食器で自由に。

カジュアルな集まりでは、色のあるクロスやデザイン性の高い食器など自由にコーディネートして構わない。「ポイントは、幅45㎝×奥行き35㎝のなかに1人分の食器やカトラリーを配置すること。中央に特徴のあるものを置くとインパクトが増します。使うものは違っても考え方の基本はフォーマルと同じですね」。ランチなら前菜、メイン、デザートの3コースでいいし、位置皿の上に前菜、メインの皿を重ねてもOK。グラスやカトラリーは数を絞って。代わりに趣向を凝らしたアミューズで驚かせたり、カトラリーレストなど便利なアイテムを投入して、ゲストだけでなく、ホストもリラックスしてもてなせるようなセッティングを心がける。

浜 裕子教えてくれた人

はま・ゆうこ/食空間コーディネーター。著書に『テーブルコーディネートの発想と技法』(誠文堂新光社)など多数。

illustration:Shinji Abe(Karera) text:Saiko Ena edit:Wakako Miyake

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