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「まさか運転手だとは…」女性タクシードライバーが居酒屋の配車で“スルー”された理由とは?

  • 2026.4.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

タクシードライバーとして働いていると、「見た目」で判断される場面に何度も遭遇します。

特に私は女性で、年齢よりも若く見られることが多いためか「まさか運転手だとは思わなかった」と言われることがとても多いです。

メリット・デメリット

一方で、女性ドライバーだからこそ得られるメリットもあります。

お客様のなかには「女性なら安心」と感じてくださる方も多く、警戒心なく乗車していただけることがあります。特に初めての利用やひとりで乗車される際には、その安心感が大きな価値になると実感しています。

実際、車内の空気が柔らかくなり自然と会話が弾むことも。

この仕事のやりがいのひとつと言えます。

ただしその“見た目の安心感”が裏目に出ることもあります。

運転手として認識されないことは、業務上とても致命的です。

配車先に到着しても気づいてもらえず、そのままキャンセル扱いになりかけたこともありました。

どうすれば運転手の雰囲気を醸し出せるだろう?と新人の頃は頭を悩ませたものです。

とある居酒屋での出来事

ある日、居酒屋からの店呼びで指定されたお店の前に車をつけました。

暖簾をくぐり「〇〇タクシーです」と声をかけると、「はーい、お待ちくださーい」と元気な返事がありました。

しかしお客様が出てくる様子は見られません。

もう一度声をかけようと店内に入ると、お店の奥で別の店員さんが「さっき呼んだ1台、あと何分で着きますかね?」と電話をしている声が聞こえてきました。

思わず「あの、それ私です…」と声をかけたのですが

「え?あ、他の方が先に呼んでいらっしゃるので」と困惑されてしまいます。

そのまま待機していると本部からも「店間違えてない?」と連絡が。

間違いなく指定の場所です。配車係が店舗に確認を入れる流れになりました。

その直後、慌てた様子で店員さんが飛び出してきて「ごめんごめん!〇〇タクシーの運転手さんだったんだね!」と謝られました。

どうやら最初の店員さんには“飲食しに来たお客さん”だと思われ、

電話していた店員さんには“タクシーで帰りたいお客さん”だと思われていたようです。

似合わない仕事?

このような行き違いに悪意はありません。

ただ「タクシー運転手=男性」という先入観が無意識に働いているのだと思います。

実際に、「なんでこんな仕事してるの?」と驚かれることもありますし、「似合わない」と笑われることもあります。

同性の同僚が少ないさみしさはありますが、それ以上にこの仕事には魅力があります。

運転が好きなことはもちろん、車内でのお客様との短いコミュニケーションが心地よく、気分転換やストレス発散にもなっています。

先入観にとらわれず“人”を見てもらいたい

今回の経験から感じたのは「見た目の印象は良くも悪くも影響する」ということです。

安心感につながることもあれば、誤解を生むこともある。

だからこそ、先入観にとらわれずに目の前の相手をフラットに見る姿勢が大切ではないでしょうか。

タクシーは一期一会の空間。

利用するときはぜひ、ドライバーにも少しだけ意識を向けてみてください。

そこにいる“人”を見ることで、何気ない移動時間が少しだけ豊かになるかもしれません。


ライター:成田愛
当時では最年少の21歳で二種免許を取得し、タクシー運転手13年目。 今も現場を走り回りながら執筆活動をしています。 当事者ならではの体験談を得意とし、読みやすさと伝わりやすさを意識して発信することを心がけています。


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