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「えっ、これも売れるんだ」半信半疑だった元アパレル店員が、70%オフセールで目撃した“想定外すぎる購入理由”

  • 2026.4.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

元アパレル店員のさやかです。

アパレルの売り場では、セール時期になると通常商品だけでなく、少しの傷や汚れがある「B品」を販売することがあります。

そうしたB品をまとめて大幅値下げで展開したことが年に何度かありました。

今回は、売れ行きも使い道も想像以上で驚いた出来事についてお話しします。

70%オフでも売れるのかな

そのとき並んでいたのは、いわゆる「少し難あり」の商品です。

糸つれや小さな傷だけでなく、明らかに化粧汚れがついているブラウスのような、ぱっと見ただけで状態がわかるものも含まれていました。

中には、洗っても落ちなさそうな汚れがついたものもあり、手に取っていただけるのか半信半疑でした。

ただ、価格はかなり思い切っていて、定価から70%オフ。

通常であればなかなか選ばれにくい状態の商品でも、「この値段なら」と興味を持ってくださる方は一定数いらっしゃいます。

それでも私は、売れたとしてもごく一部だろうと思っていました。

見た目に難がある服は、いくら安くても普段着としてはハードルが高いだろうと感じていたからです。

予想以上の売れ行き

ところが、実際には予想以上によく売れました。

えっ、これも売れるんだ」と思うような商品まで、次々とお会計に進んでいったのです。

店頭で見ているこちらとしては驚くばかりで、どんな理由で購入されるのか気になるほどでした。

印象に残っているのは、汚れのあるブラウスを購入されたお客様です。

その商品は、正面の目立つ位置に化粧汚れのような跡がついていて、普段使いにはかなり気になる状態でした。

私は念のため、「目立つ汚れがございますが、よろしいでしょうか」と確認しました。

するとお客様はあっさりと、「衣装で部分的に使うので大丈夫です」とおっしゃったのです。

普段着だけではない使い方

その瞬間、なるほどと思いました。

私の中では「服=自分で着るもの」という前提が強くあり、状態の悪い商品は当然選ばれにくいと思い込んでいました。

しかし、舞台や撮影など、衣装として使う人にとっては話が別だったのです。

近くで長時間見るものではない、あるいは一度きりの使用かもしれない。

そう考えると、多少の汚れや傷よりも、価格の安さやデザインのほうが優先されるのだと思います。

特にそのお客様は、「衿の部分だけ見せるために使いたいので、お安く購入できて嬉しいです」と喜んでくださったのが印象的でした。

いろいろな需要があることを実感

売り場に立っていると、つい「この商品はこう使われるはず」と決めつけてしまいがちです。

しかし、お客様の使い方はさまざまで、店員の想定を軽く超えてくることがあります。

普段なら選ばれにくい商品でも、使い道が変われば十分価値があることを、今回の売れ方を通して改めて実感しました。

無駄にしないことの大切さ

もちろん、買っていただいてありがたい気持ちは大前提です。

それだけではなく、この出来事を通じて感じたのは、商品を簡単に廃棄せず必要とする人のもとへ届けることの大切さでした。

通常販売が難しい商品でも、見方や用途が変われば、誰かには十分価値のある一着になります。

まだ使えるものを無駄にしないという考え方は、アパレル業界でよく言われるSDGsの視点にもつながります。

「新品同様でなければ価値がない」のではなく、それぞれの目的に合った形で活かされることにも意味がある。

接客をしながら、そんなことを考えさせられた印象的な出来事でした。


文:さやか/ライター
ファッション関係の仕事に就き10年。店頭でのお客様対応や商品提案を通して得た気づきをもとに、接客や装いにまつわる体験談を執筆している。日常に寄り添うファッションの話題が得意。


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