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スイミングスクールの送迎バスで…「乗車と降車の人数が違う…!」運転士の“咄嗟の行動”に「心底ホッとした」

  • 2026.5.10
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

体が疲れているときにバスに乗ると、揺れ具合が心地良く、寝てしまいそうになった経験はありませんか。

送迎バスの運行を管理し、運転業務や苦情対応をしていると、さまざまなトラブルの回避術が身につきます。たとえば、疲れた子どもは、とくにバスで寝てしまいやすく、バス停で降りていなかったケースです。

今回紹介するのは、10年程前にスイミングスクールの送迎バスに乗務していたときのお話です。ふとした違和感から、子どもの降ろし忘れを防げました。

トラブルを防ぐ方法を知っていることが、どれだけ大切かを身に染みて感じたできごとでした。

子どもの降ろし忘れにならない送迎バスのトラブル回避術

当時、高い人気を誇るスイミングで送迎バスの運転士をしていました。学校とは違い、子どもの習い事であるが故に、送迎バスではクレームが出やすい特徴があります。

保護者は、「もう子どもだけで行って帰ってこれる」と思っていても、帰りの子どもは意外と疲れています。とくに、仲良く話をしている友達が降車して話し相手がいなくなると、寝てしまう子どもは少なくありません。

しかし、そんな状況でも子どもがバス停で降りていなければ、保護者からのクレームでトラブルに発展します。だからこそ、運転士は子どもの降ろし忘れに対する注意が欠かせません。

専属運転士の代わりに運転する代務要員だけでなく、営業職としてトラブル対応もしていた私は、トラブル回避を徹底していました。

「帰りの子どもは寝てしまうもの」と徹底して頭に入れていたため、バスでお迎えした子どもの人数は、バス停ごとにメモしていました。降車するバス停の変更連絡がない限り、同じバス停では同じ人数の子どもが降りるからです。

ある日、スイミングスクールの代務中、トラブル回避の徹底が功を奏して、トラブル回避へとつながりました。

一瞬で降りていく子どもたち…数えるのも必死

スイミングの授業が終わり、送迎バスに乗り込む子どもたちですが、元気なのは最初だけです。体が疲れているからでしょう。最初は賑わっている車内ですが、出発していくつかのバス停を経由すると、車内は静かになります。

しかし、降車するときは一瞬で運転席の前を通りすぎていきます。中型バスは前扉のため、マイクロバスよりは降車人数が数えやすいものの、人数チェックは必至です。

とくに、降車人数が多く、背丈の差が多い場合、子どもの人数を数えるのが大変です。子どもの顔を見つつ「さようなら」と声をかけ、人数を数えます。視線が動くと、なぜか人数の数え間違いを起こしやすくなります。

そのため、毎回注意しながら降車人数を数えて、降ろし忘れを防いでいました。こどもの動きが早すぎて、運転席付近に座る子どもに、「いま何人降りた?」と聞くこともしばしば…

子どもに楽しく手伝ってもらえるようコミュニケーションを取るのも、私のトラブル回避術の1つでした。

乗車と降車の人数が違う!降りていない子どもを探せ

常に乗降の人数が合っていると見逃しそうですが、バス停を出発しようとしたとき、ふと降車人数が足りていないことに気づきました。サイドブレーキを確認し、運転席から立ち上がって車内で声をかけます。

「ここで降りる子、他にいないかな?お隣さんで誰か寝ている子いない?」

子どもたちに声をかけると、さっそく「ここにおる!」と返事がありました。座席まで行くとスヤスヤと気持ちよさそうに寝ている子どもを発見。起こすのが可哀想でしたが、他に降車する子どもは見当たりません。

そこで、子どもを起こして降りるバス停じゃないか確認してもらうことにしました。すると、子どもは起きるなり周囲をキョロキョロと見まわし、「あ!ここで降ります」と言い、慌ててバスから降りていきました。

車内の子どもたちに「ありがとう!出発するねー」と伝えて運転席に戻ると、バス停で待っていた保護者から「ありがとうございました」という声が聞こえました。

まさか保護者が迎えに来ていたとは知らず、確認していて良かったと心底ホッとしたものです。

子どもだけなく保護者の安心も守るのが送迎バスの運転士

バスの運転士は、「かもしれない」という考えを徹底して事故やトラブルを防ぎます。子どもが利用する送迎バスでは、保護者の安心感や信頼も守らなければなりません。

しかし、「かもしれない」の考え方は、バス業界を去った今でも役に立っています。落とすかもしれない、間違えるかもしれないなど、日常でも役立つ考え方です。

これからも、仕事で大きなミスをしないよう、「かもしれない」と考える癖をなくさないよう、心掛けていきたいと思います。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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