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車内で“大量の香水”を振り撒く女性客…運転手「どうしたんですか!?」マナー違反だと思ったら、直後発覚した事実…

  • 2026.5.9
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

日常の中で「それはマナー違反では」と感じる場面はありませんか?

一見非常識な仰天の行動。しかしその裏側に隠された思いを知ると、物事の本質に気づけることもあるかもしれません。

タクシードライバーとして働く中で、まさにそんな出来事に遭遇したことがありました。

“におい”のマナーについてのエピソードを紹介します。

繁忙で焦る中、不機嫌そうに乗車した女性

その日は朝から依頼が立て込み、私は焦りを抱えながらハンドルを握っていました。

そんな中で乗車してきたのは、20代前半ほどの若い女性。

どこか顔をしかめており、「待たせてしまったせいで機嫌が悪いのだろうか?」と感じていました。

乗車時の様子からも、どことなく不快感を抱えているように見えました。

車内ではほとんど会話をすることはなく、スマホを操作したり、化粧を直したりして過ごされていました。

突然の行動、そのワケは?

目的地付近まで差し掛かったとき、ふと違和感を覚えました。

女性は、化粧直しの流れで香水を取り出し、何度も何度も振り撒きはじめたのです。

その量は明らかに過剰で、あっという間に車内は強烈な甘い香りに包まれました。

鼻をつくような濃い香りに、運転している私ですら車酔いしそうになりました。

すぐに停車させ窓を全開に。

においが残ったらこの車使えなくなるやん!
いっそがしいときに何してくれるん!

とはさすがに言えません。

「車内ではにおいの強いものはご遠慮いただいております。どうしたんですか?」

と、角が立たないよう尋ねると、女性は戸惑いながらも答えてくれました。

「シートにシミがあって、においも気になって辛くて…香水でごまかそうと思ったんです」

その言葉で、私は直前の乗客を思い出しました。

クレートに入れた犬を連れたお客様。
クレートの底から犬の粗相が漏れ出し、シートに染み込んでしまったのでしょう。

確認すると、確かにわずかなシミと独特のにおいが残ってしまっていました。

とんだマナー違反行為をされたと思いきや、優しさからの行動。

女性は、勝手なことをせずに聞けばよかったと謝ってくださいました。

ただ結果として車内環境はさらに悪化し、運行に支障をきたす状況になってしまいました。

意外と多い車内トラブル

車内でにおいの強いものを使用することは厳禁です。

先ほども少し触れましたが、においが消えるまでその車両は営業を中断して清掃に入らなければなりませんし、場合によってはクリーニング代などをお願いすることもあります。

しかし意外にも、タクシー業界ではにおいや汚れによるトラブルが多くあります。

もしあなたが乗車中に異変を感じたときは、遠慮せずに運転手に申し出てください。

早めの対応がその後の事態の収拾に大きくかかわるので、双方にとって負担の少ない解決につながります。

ルールやマナーだけではない、大切なこと

そして、今回の出来事を振り返ると、もう一つ感じたことがあります。

それは私自身の態度です。

忙しさから余裕を失い、無意識のうちにピリピリした空気を出していたのかもしれません。

その雰囲気が、女性に言い出しにくさを感じさせてしまったのでしょう。

ルールやマナーは大切ですが、それと同等にコミュニケーションも重要です。

お互いに一言声を掛け合うだけで防げるトラブルもあります。

“忙しい日常の中でも相手に配慮する余白を持つこと”

その難しさと大切さを、改めて実感した一件でした。


ライター:成田愛
当時では最年少の21歳で二種免許を取得し、タクシー運転手13年目。 今も現場を走り回りながら執筆活動をしています。 当事者ならではの体験談を得意とし、読みやすさと伝わりやすさを意識して発信することを心がけています。


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