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「終電無くなったからパトカーで送れ!」深夜1時の110番通報…怒鳴る通報者を前に、元警察官のとった対応は…?

  • 2026.5.30
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

深夜の110番通報には、事件だけでなく、酔っ払いやトラブル対応も少なくありません。

中には怒鳴り声を上げる人もいます。しかし実際に話を聞いてみると、その背景には仕事や家庭の悩みを抱えているケースもあります。

本記事では、元警察官である筆者が交番勤務時代に経験した出来事を基に、“怒り”との向き合い方について考えます。

終電無くなったからパトカーで送れ!と通報

交番勤務をしていた頃、深夜1時頃に110番通報が入りました。

通報してきた男性はかなり酒に酔っている様子で、「終電がなくなったからパトカーで送れ!」と怒鳴っていました。

もちろん、パトカーはタクシーではありません。

しかし、通信指令課員が詳しく事情を聞こうとしても、「うるせぇ!」「税金泥棒!」と怒声を上げるばかりで、会話にならない状態だったとのこと。

その後、現場である駅前へ向かうことになりました。

現場にいたのは、怒鳴り続ける男性だった

現場へ到着すると、40代くらいの男性が千鳥足で立っていました。

かなり酒の匂いも強く、フラフラしながら、「はよ送れよ!税金泥棒!」と怒鳴ってきます。

深夜の駅前には人影もほとんどありませんでした。

私は男性へ、「どうしましたか?落ち着いて話してください」と、なるべく穏やかに声をかけました。

すると、最初は怒鳴っていた男性も、少しずつ話し始めたのです。

会社でのストレス、家庭の悩み、自分の居場所がないように感じていること…。

気づけば、男性は延々と身の上話をしていました。

正論だけでは、逆効果になることもある

もちろん、酔って騒ぐことが許されるわけではありません。

しかし、元警察官として感じていたのは、酔って怒鳴る人の中には、“怒り”というより、“抱えているもの”が溢れてしまっている人も少なくないということです。

特に酒に酔っている時は、正常な判断が難しくなります。

そこで強く正論をぶつけても、かえって感情的になり、状況が悪化する場合もあります。

だから私は、その時はまず話を聞くことを優先しました。

怒鳴っていた男性も、話しているうちに少しずつ落ち着き、次第に酔いも覚めていったのです。

最後は夫婦そろって頭を下げて行った

その後、男性の家族へ連絡し、奥さんが迎えに来ることになりました。

奥さんは到着すると、深々と頭を下げながら、「本当に申し訳ありません」と何度も謝っていました。

話を聞くと、「普段はこんなことをする人ではない」とのことでした。

男性自身も酔いが覚めてきたのか、「迷惑をかけてしまった」と反省した様子を見せていました。

怒鳴っていた時とは別人のようでした。

この出来事から感じたこと

・怒っている人にも、仕事や家庭など背景を抱えている場合がある

・酒に酔っている相手へ強い正論をぶつけると、逆効果になることもある

・まず話を聞くことで、相手が落ち着くケースもある

・迷惑行為はいけないが、“感情の裏側”を想像する視点も大切

皆さんも、時には「押してダメならひいてみて」はいかがでしょうか。


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