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「このままではいけない」ジムに入会した29歳女性→なかなか痩せず、管理栄養士に相談すると…判明した“意外な原因”に驚き

  • 2026.5.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

「夜に食べると太る」という認識から、夜勤中の食事を控えていた29歳看護師のMさん(仮名)。

さらに、職場では“夜勤明けはストレス発散もかねてドカッと食べるのが当たり前”という雰囲気があり、勤務明けの暴食が習慣化。

長時間の空腹とその反動による過食がセットになり、体重増加と食欲のコントロール低下につながっていたケースを解説します。

「我慢しているのに」の違和感

29歳看護師のMさんは、夜勤を含む不規則な生活。

そんな中で、体力面だけでなく体型の変化も気になり始め、「そろそろ整えたい」と思ったことをきっかけにジムへ入会。まずは運動習慣をつくることから始めることにしました。

一方で、食事についてはこれまでの習慣をそのまま続けていました。

看護師の現場では、夜勤中は軽食で済ませるのが一般的で、忙しさも相まってしっかり食べる時間は取りづらいもの。Mさん自身も、勤務中はコーヒーや軽いもので空腹をしのぐスタイルが定着していました。

そしてもうひとつ、“夜勤明けはドカッと食べる”という流れもまた、同僚や先輩の間ではごく自然なものでした。長時間の緊張から解放されたあとに、ラーメンやスイーツを楽しむ時間は、いわばストレス発散の儀式のような存在になっていました。

Mさんもその流れに違和感を持つことはなく、「みんなそうだから」と受け入れてきました。むしろ、夜勤中は食べすぎないように気をつけている分、「バランスは取れているはず」と感じていたといいます。

しかし、ジムに通い始めてからも、体の変化は思ったほど現れません。運動を取り入れているのに、変化がないのは納得がいきません。「ちゃんとやろうとしているのに、なぜか噛み合わない」、そんな感覚が、Mさんの中に静かに積み重なっていきました。

30歳を前に、「このままではいけないかもしれない」と感じたMさんは、食生活も含めて見直すため、食事相談を受けることにしたのです。 

見えてきた“痩せない理由”―夜勤中の食べ方にあった落とし穴

食事内容を振り返る中で、やはり最も見直すべきポイントとして浮かび上がったのが、「夜勤中の食事のとり方」でした。

Mさんは“夜に食べると太る”という認識から、勤務中はできるだけ食事を控え、軽食をとることもほとんどありませんでした。その結果、長時間エネルギーが入らない状態が続いていたのです。一見すると「抑えられている」ように思えますが、体にとっては必要なエネルギーが不足している状態でした。

一般的に、夜は活動量が減るため食事は控えめにする意識も大切です。ただし、夜勤は例外です。日中と同じように体も頭も使い続けるため、本来はきちんとした量のエネルギー補給が必要になります。しかしMさんの場合、その時間帯をほぼ“空腹のまま乗り切る”形になっていました。その結果、体はエネルギー不足を補おうとし、勤務後に強い食欲が一気に高まる状態になっていたのです。

さらに、この長時間の空腹は、食欲のコントロールを難しくする要因にもなります。いざ食べられるタイミングになると、食事を冷静に選ぶ余裕がなくなり、手軽で満足感の高いものに偏りやすくなります。実際、Mさんも夜勤明けにはラーメンとスイーツを組み合わせることが多く、気づけば“空腹を埋めるための食事”になっていました。

夜勤中に食べないことと、夜勤明けにドカッと食べること。このセットが繰り返されることで、体は「ため込みやすく、乱れやすい」状態に傾いていきます。Mさんの場合、問題は食べすぎそのものではなく、“食べなさすぎる時間”が長く続いていたことにあったのです。

不規則でも崩れない“夜勤の食べ方”の整え方

では、夜勤のある生活の中で、どのように食べ方を整えればよいのでしょうか。ポイントは、「食べない」ではなく「分けて食べる」こと、そして1食ごとではなく、少し長い目でバランスを見ることです。

ダイエットというと1食ごとのカロリーや1日3食にこだわりがちですが、夜勤がある場合は食事回数が増えても問題ありません。大切なのは回数ではなく全体のバランス。1日で整えようとするのではなく、前後の2〜3日や1週間で見て、トータルで整っていれば十分です。 

また、夜勤明けの食事は「ご褒美」ではなく「回復」として考えることもポイントです。いきなり重たいものを食べるのではなく、たんぱく質を意識しながら、量や内容を整えていきます。 

さらに、看護師の仕事ではその場で食事を選ぶ余裕がないことも多いため、あらかじめ軽く食べられるものを用意しておくのも有効です。エネルギー補給ができるおにぎりや、たんぱく質の補給ができるゆで卵やヨーグルトを用意しておくと、仕事の合間でもさっと食べられて便利です。「何も食べない」か「ドカッと食べる」かではなく、その間の選択肢を持つことが、食欲の安定につながります。

こうした工夫を続けることで、Mさんの食欲は少しずつ安定し、体重も落ち着いていきました。不規則な生活でも、食べ方は整えられます。大切なのは、シフトに合わせて無理なく続けられる形を見つけることです。 


執筆・監修:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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