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世帯年収800万円で子ども1人「教育費は1,000万円あれば充分」のはずが…→高校進学で、40代夫婦が直面した“想定外の事態”

  • 2026.4.9
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関で家計や資産形成のご相談に携わっている中川です。

「教育費はある程度見通しが立つ支出」そう考えているご家庭は少なくありません。進学ルートを想定すれば、必要な金額も見えてくるためです。

しかし教育費は、想定通りとならないケースも多い支出です。進路の変化ひとつで、家計に大きな影響が出ることも珍しくありません。

今回は、公立前提で教育費を準備していたものの、私立進学により約300万円の負担増に直面した40代夫婦の事例をご紹介します。

公立前提で進めていた教育費計画

今回ご紹介するのは、40代前半のAさん(仮名)ご夫妻です。

共働きで世帯年収は約800万円。中学生のお子さんが1人います。

進路は「高校までは公立、大学は私立文系」という前提で、教育費は約1,000万円を想定。児童手当や学資保険、積立投資で準備していました。

「これだけあれば足りる」
そう考えられるだけの計画でした。

私立志望で崩れた前提

転機は中学3年生のときです。お子さんが私立高校を強く希望しました。

教育内容や進学実績に魅力を感じた結果です。親としても無理に止めることはできません。

しかし、私立は授業料や施設費がかかります。通学費も含めると、公立に進学する場合と比べて負担は大きくなります。

金額面での負担は大きいものの、お子さんの希望を尊重し、私立進学を選択しました。

塾と受験費用で一気に負担増

負担が増えたのは学校関連の費用だけではありませんでした。

受験対策として塾に通い始めます。

月3万円に加え、講習や模試などで年間40万円以上の支出となりました。

加えて、入学金や制服代などの初期費用も発生します。

  • 入学金:約20万円
  • 制服・教材:約15万円

これらが短期間に重なり、総額で約300万円の増加となりました。

貯蓄取り崩しで崩れた家計

不足分は貯蓄で補うことになりました。本来は老後資金として確保していたお金です。

さらに、授業料や通学費などの固定費も増加し、家計の余裕は徐々に失われていきます。

「教育のためだから仕方ない」
そう思いながらも、当初の計画との差に不安を感じていました。

教育費は「変わる支出」

教育費は予測できる部分もありますが、進路次第で大きく変わります。

公立か私立かだけでも、数百万円の差が生まれます。

インフレの影響を受けやすいのも特徴です。

教育費は「計画できる支出」ではなく、「変わる可能性のある支出」と考えておきましょう。

進路変更に備え、余裕を持った準備を

大切なのは、余裕を持った資金計画です。

私立に進んだ場合の負担額を把握し、柔軟に使える資金を確保しておくことが重要になります。

「もし変わったらどうするか」
この視点を持って準備することが、家計を守ります。

教育費は子どもの選択によって変わる支出です。余裕を持った備えを意識していきましょう。


監修・執筆:中川 佳人(なかがわ よしと)(@YoshitoFinance)
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。 20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。 専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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