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“父の遺産”を引き継いだ60代姉妹→「税金はかからない」はずが…10ヶ月後、税務署から言い渡された“920万円”の大誤算

  • 2026.4.8
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「うちは相続税はかからないと思っていました」このような相談は現場でも多くあります。

基礎控除の範囲内であれば税金は発生しないため、「非課税=特に対応は不要」と考えてしまいやすいです。ただ、この問題ないはずという前提が、後から大きな負担につながることがあります。

今回は、申告から約10ヶ月後に約920万円の追徴となった事例をもとに、その理由と相続の対策を整理しましょう。

“問題ないはず”が一転、920万円の追徴となったケース

ご相談いただいたのは60代の姉妹です。

父親の相続が発生し、「基礎控除内なので税金はかからない」と考えていました。そのため、大きな問題はないという前提で手続きを進めていました。

しかし申告から約10ヶ月後、税務調査が入り、状況が変わります。

指摘された主なポイントは次の通りです。

  • 子ども名義の預金 → 実質は親の財産と判断
  • 不動産の評価 → 見直しにより金額が増加

これにより課税対象が増えてしまい、本来は発生しないと思っていた相続税が発生しました。

さらに、

  • 本来の税金
  • 過少申告による追加税
  • 延滞分の負担

が重なり、最終的に約920万円の追徴となりました。

税務調査はなぜ入るのか?

相続税は、申告後に内容の確認が行われることがあります。

特に次のようなケースは注意が必要です。

  • 資金の動きに違和感がある
  • 申告内容にズレがある
  • 過去の資金移動との整合性が不明確

現在は金融情報の把握も進んでいるため、「見つからないだろう」という前提は通用しにくい環境です。

見落としやすいポイント

今回のようなケースでは、「自分では問題ないと思っていた部分」がそのまま指摘されることが多くあります。

代表的なのが名義預金です。子ども名義の口座であっても、実際に資金を管理していたのが親であれば、相続財産と判断される可能性があります。

また、不動産の評価も注意が必要です。土地や建物は評価の方法や前提条件によって金額が変わるため、自己判断で進めると実際よりも低く見積もってしまうことがあります。

こうしたズレが積み重なることで、「非課税のはずだったもの」が課税対象に変わるケースも少なくありません。

なぜ「非課税のはず」がズレるのか

原因はシンプルで「税金はかからない」という前提で進めてしまうことにあります。

この前提があると、次のような状態になりやすくなります。

  • 財産の確認が浅くなる
  • 名義と実態のチェックが不十分になる
  • 専門的な確認を省略してしまう

その結果、「本当に非課税かどうか」を判断するための確認が抜けてしまいます。

相続税のトラブルを防ぐためには

FPとして重要なのは、「非課税かどうか」ではなく、「どこまで正確に把握できているか」です。相続では、名義と実際の所有が一致しているか、財産を漏れなく把握できているか、評価にズレがないかといった点を一つずつ確認していく必要があります。

特に、預金と不動産は認識のズレが起きやすく、見落としがそのまま税負担の差につながる部分です。

「問題ないはず」と感じているケースほど、一度立ち止まって確認することが大切になります。この確認を事前に行えるかどうかで、後からの負担は大きく変わるでしょう。

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