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「ボーナスでまとめて払えるから」春先に“3泊の沖縄旅行”を予約→6月の支給日、30代会社員に渡された明細書に“青ざめたワケ”

  • 2026.5.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計や子育て世代のお金のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、夏のボーナス90万円をアテに沖縄旅行・エアコン買い替え・車検・住宅ローンのボーナス払いを計画したものの、業績悪化でボーナスが半減し、家計が立ち行かなくなった30代会社員Eさん(仮名)の体験談です。

「ボーナスは固定収入ではない」という当たり前の事実を見過ごした一家。家計の脆さを見直すきっかけとしてご紹介します。

「去年と同じくらい出るはず」という、見込み計算

Eさんは30代の会社員夫婦。未就学児2人と暮らす4人家族です。

ご主人は中堅メーカー勤務で、前年の夏ボーナスは約90万円。Eさんは時短勤務として働いています。

春先、ご夫婦は夏に向けた支出計画を立てていました。家族で沖縄3泊の旅行に25万円、リビングの古いエアコンの買い替えに20万円、車検に15万円、そして住宅ローンのボーナス払い30万円。合計でちょうど90万円。

「ボーナスでまとめて払えるから、貯金は崩さなくていい。今年もきっと去年と同じくらい出るはずだから」

Eさんはボーナスがいつも通り出ると思っていました。

旅行も、エアコンも、車検も、4月のうちに次々と予約していきました。

6月の支給明細に書かれていた「40万円」の現実

ところが6月にご主人が会社から受け取った夏のボーナス明細を見て、ご夫婦は言葉を失います。額面は約40万円。前年の半分以下でした。

その後の社内説明会で、ご主人が勤める会社は前期の業績悪化を受け、賞与の支給水準を大きく引き下げたことを知ります。賞与の額は会社の業績や個人の評価に応じて変動するのが一般的で、就業規則や賞与規程上「前年と同額を保証する」という約束が存在しないケースが多いのです。

このとき初めて、Eさん夫婦は「ボーナス」と呼んでいたものが、毎月の給与のように当然支給される固定収入ではないと気づきました。

旅行のキャンセル料、エアコンの納品キャンセル、車検の延期、住宅ローンのボーナス払い分の支払い…。すでに動き始めていた計画を、どう調整するかという問題が一気に押し寄せます。

銀行に返済条件変更の相談へ

ご夫婦はまず旅行会社に連絡。出発まで日数があったためキャンセル料は最小限に抑えられ、宿泊数を減らして近場の旅行に切り替えました。

エアコンの買い替えは秋以降に延期。車検は予定どおり受け、費用は貯蓄からひねり出しました。

最後に残ったのが、住宅ローンのボーナス払い30万円です。Eさんは銀行に行き相談しました。相談の結果、今後のことも考え、返済額を見直すことにしたのです。

住宅ローンの返済条件変更は、各金融機関の審査・規定に基づき、月々の返済額やボーナス払い比率の見直しが検討される場合があります。実際の対応可否や条件は、契約内容や審査結果によって異なるため、ご利用の金融機関にご確認ください。

「ボーナスはないもの」と考える家計づくり

賞与の支給水準は会社業績に連動して変動するのが一般的です。「前年並み」「過去最高水準」といった報道が出る年もあれば、業績悪化で半減する年もあります。

Eさん夫婦が振り返って語っていたのは、「ボーナスはあくまでおまけ」と位置づけ、月々の手取りの中でやりくりできる家計を組んでおけばよかった、という反省でした。

旅行・家電・車検といったライフイベントに必要な資金は、月々の積み立てに分散しておくと、賞与の増減に振り回されにくくなります。住宅ローンのボーナス払いも賞与の支給状況によっては返済が難しくなることを覚えておきましょう。

家計を守るため「ボーナスはないもの」という考え方をぜひ取り入れてみてください。


※住宅ローンの返済条件変更(ボーナス払いの中止・比率変更など)には、各金融機関による所定の審査があり、必ずしも希望通りの変更が認められるとは限りません。また、手数料が発生する場合や、毎月の返済額が増加する点に留意し、必ずご利用中の金融機関へ直接ご相談ください。

執筆・監修:中川 佳人(なかがわ よしと)(@YoshitoFinance)
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。 20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。 専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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