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父の死後“200万円の借金”が発覚→40代息子「相続放棄しよう」家庭裁判所に申立てるが…告げられた“残酷な現実”【お金のプロは見た】

  • 2026.4.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

相続の場面では「借金があっても放棄ができる」と考えられがちですが、実際には厳格な期限があります。

相続放棄は、原則として「相続の開始を知り、かつ自分が相続人であることを知った時」から3か月以内に家庭裁判所へ申述しないといけません。

この期限を過ぎると、原則としてすべてを引き継ぐ扱いになります。

起算点や事情によっては、扱いが変わる場合もあります。

今回の記事では、実際に起きやすいケースをもとに、どの時点で判断が確定してしまうのかを紹介します。

「あとで放棄すればいい」が通用しなかった3か月

今回のご相談者は、40代男性の会社員です。

父親が亡くなり、相続人として手続きを進める立場になりました。

父親は一人暮らしで、詳しい資産状況は家族も把握していない状態でした。

亡くなった直後は葬儀や各種手続きに追われ、相続のことは後回しになっていました。

預金通帳を確認したところ、残高は数十万円程度で、不動産などの大きな資産は見当たりませんでした。

一方で、借入の有無についてははっきりせず、「念のため相続放棄も検討した方がよいかもしれない」という認識は持っていました。

明確な借金が見つかっていなかったため、「必要になったら放棄しよう」と考え、具体的な手続きまで進みませんでした。

その間、携帯の解約や公共料金の精算、遺品整理などを進めていきます。

部屋の片付けの中で現金数万円が見つかり、これを葬儀費用の一部に充てました。

また、父親名義の口座からも数万円を引き出し、支払いに使っています。

こうした対応を進めているうちに、時間はあっという間に過ぎていきました。

気づけば、死亡から3か月以上が経過していました。

その後、信用情報の確認や債権者からの連絡により、消費者金融からの借入が複数あり、合計で200万円以上の債務があることが判明します。

ここで初めて、本格的に相続放棄を検討することになりました。

しかし、家庭裁判所に申立てたところ、「すでに3か月の期間を過ぎており、原則では相続放棄が認められない」と説明を受けたそうです。

さらに、預金の引き出しや現金の使用といった行為についても、「相続財産の処分」とみなされる可能性があると指摘されました。

結果として、借金も含めてすべてを引き継ぐ「単純承認」と扱われる可能性が高い状況となり、当初想定していた「放棄すればよい」という前提が崩れることになりました。

期限と行動で結果が確定する仕組み

相続放棄は、「相続の開始を知り、かつ自分が相続人であることを知った時」から3か月以内に申述する必要があります。

この期間を過ぎると、原則として放棄はできなくなります。

ただし、借金の存在を後から知った場合でも、通常の調査で把握できたと判断されると、起算点は後ろにずれないケースがあります。

起算点の判断は個別の事情によるため、安易に考えないことが重要です。

期間内でも相続財産の処分と判断される行為があると、その時点で放棄が認められない場合があります。

一方で、葬儀費用の支払いなど、状況によっては例外的に問題とならないケースもあり、行為の内容によって判断が分かれます。

気づいた時には遅いを防ぐ、最初の判断ポイント

相続では「後から判断する」という対応が取りにくい仕組みになっています。

まずは早い段階で財産と負債の全体像を確認し、放棄の可能性がある場合は期限を意識して動くことが重要です。

また、判断が難しい場合には、家庭裁判所に期間の延長を申し立てる方法もあります。

起算点の考え方や個別の事情によって扱いが変わることもあるため、早めに専門家へ相談することが現実的な対応になります。

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