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「4,800万円のマンション」を購入した30代夫婦→「2人で払えば安心」ペアローンで契約するも…5年後、二人を襲った“悲惨な結末”

  • 2026.4.10
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表の石坂です。

住宅購入の際、「2人で払えば安心」と考えてペアローンを選ぶ方は少なくありません。借入額を増やせる一方で、関係が変わったときの影響は想像以上に大きくなります。

今回は、実際に私が相談を受けた事例をもとに、「離婚後にローンだけが残る構造」について紹介したいと思います。

離婚後2年で崩れた“返済の前提”

ご相談いただいたのは、30代の共働き夫婦です。世帯年収は約900万円。都内で4,800万円のマンションを購入し、頭金300万円を入れて、約4,500万円のペアローンを組みました。

購入時の前提

  • 物件価格:4,800万円
  • 頭金:300万円
  • 借入総額:4,500万円
  • 夫:2,500万円/妻:2,000万円
  • 毎月返済:合計 約12万円

この時点では、「2人で払えば無理のない水準」という判断でした。

しかし、購入から5年後に離婚。夫がそのまま住み続けることになりますが、ローン契約そのものは変わりません。

妻は家を出て返済を止めましたが、契約上の支払い義務は残ったままです。

離婚直後は、夫が貯金を取り崩しながら返済を続けました。一見すると問題なく回っているように見えます。

離婚後の負担の変化

  • 夫の手取り:約30万円
  • 住宅ローン:約12万円 → 約22万円
  • 手元に残るお金:約8万円

ここが大きな転換点です。

生活費や固定費を考えると、この時点ですでに赤字に近い状態でした。

それでも、すぐには破綻しません。貯金で補えるからです。

ただし、その裏では毎月10万円以上の不足が積み上がっていきます。

その結果、約1年で貯金が減り、2年後には返済が限界に。延滞が発生し、信用情報にも影響が出る状態になりました。

さらに、売却による解決もできませんでした。

売却時の状況

  • 購入価格:4,800万円
  • 売却想定:約4,000万円
  • ローン残高:約4,200万円
  • 不足額:約200万円

売却するには200万円を用意する必要があり、すぐに手放すことができません。

結果として、「住み続けるしかない」「返済も重い」という状況に固定されてしまいました。

この事例で見落とされていたポイント

このケースの問題は、「離婚した瞬間に破綻する」わけではない点です。

離婚直後は貯金で補えるため、見た目上は問題なく回ります。しかしその間も赤字は積み上がり、時間が経つほど状況は悪化していきます。

また、「まだ払えている」という状態が判断を遅らせました。

本来であれば早い段階で売却や整理を検討すべきでしたが、対応が遅れたことで価格が下がり、売ってもローンが残る状態になりました。

さらに、名義変更も現実的ではありませんでした。

夫の年収では、残っている約4,200万円のローンを単独で引き受ける審査に通らなかったためです。

加えて、離婚時は精神的な余裕がなく、手続きが後回しになりやすいという点も影響しています。

ローンや契約は、状況が変わっても自動で整理されることはありません。

「2人なら払える」は判断基準にならない

このケースから見えるのは、「前提が崩れたときの影響」を見ていなかったことです。

2人で12万円の返済は問題なくても、1人になると22万円になります。この差は、家計にとっては決定的です。

また、「売れば解決できる」という考えも、価格が下がる局面では成り立ちません。

売却してもローンが残る状態では、自由に動くことができなくなります。

ペアローンは、共働きのメリットを活かせる一方で、関係が変わったときにリスクが一気に表面化します。

判断する際は、「2人で払えるか」ではなく、「1人になっても維持できるか」この視点を持つことが重要です。

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