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「電気グリルは火気ではない」ベランダBBQを強行する近隣住民の“驚きの反論”…結末やいかに

  • 2026.4.30
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。マンション管理士の資格を持ち、不動産管理の現場実務に10年以上携わってきたライターのS.Kです。ゴールデンウィークなどの大型連休は、マンション内で思わぬ近隣トラブルが発生しやすい時期でもあります。

特に暖かくなる季節に増えるのが、ベランダの使い方に関する居住者同士の対立です。今回はベランダでのバーベキュー(BBQ)を巡って、管理規約の盲点を突かれたエピソードを紹介します。

「電気グリルは火気ではない」という反論に管理組合が苦慮

ある大型連休の昼過ぎ、マンションの管理員室に一本の苦情が入りました。「隣のベランダから煙が流れてきて窓が開けられない」という、切実な内容です。現場を確認すると、ある居住者がベランダでBBQを楽しんでいました。

このマンションの規約には、ベランダでの火気使用を禁じる条項が存在します。しかし当事者は電気グリルを使用しており「火は使っていないため違反ではない」と反論しました。確かに裸火ではありませんが、多量の煙やにおいは迷惑行為に該当する可能性が高いといえます。

さらにベランダは緊急時の避難経路を兼ねており、BBQセットが避難用隔板(緊急時に蹴破って隣戸へ避難するための仕切り)を塞ぐリスクも懸念されました。

使用細則を改定して決着、残る室内料理という難題

事態を受け、理事会はルールの明確化に乗り出しました。管理規約本体の変更には特別決議が必要ですが、使用細則の改定であれば過半数の賛成で済むため、進行がスムーズです。

火気や電気調理器具を問わず、ベランダでの調理行為を禁止する一文を追加し、騒動は決着しました。しかしここで、ベランダの手前(室内)で窓を全開にして焼肉をした場合は、どのように扱うべきかという新たな疑問が浮上します。

ベランダは共用部分であるためルールで制限できますが、専有部分である室内での調理は正当な生活行為です。たとえにおいが隣に流れても、規約で室内での料理自体を禁じる措置は、実務上ほとんど不可能に近いのが現実です。

時代に合った具体的なルール作りと見直しの姿勢

マンションのベランダは専有部分ではなく、共用部分の専用使用権が付与された場所に過ぎません。自由に何でもできる空間ではないという認識を、居住者全員が持つことが大切です。

また、電気グリルが普及した現代において「火気」という曖昧な表現は実情に合わなくなっています。2026年4月施行の改正区分所有法や標準管理規約の改定に合わせ、自分たちのマンションの規約を最新の基準で見直すことが重要です。調理行為の禁止など具体的な表現へ更新する作業が、将来のトラブルを予防する現実的な一歩となります。



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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