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200万は高い…断熱リフォームを先送りした60代夫婦→3年後、光熱費の請求書を見て絶句したワケ

  • 2026.4.30
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。宅地建物取引士の資格を持つライター、T.Sです。春先から電気料金やガス料金の値上がりが気になっている方も多いのではないでしょうか。2026年3月使用分(4月請求分)を最後に政府による電気・ガス料金の負担軽減支援が終了し、4月以降の延長は2026年4月時点で未定となっています。

さらに2026年5月検針分からは、再エネ賦課金も1kWhあたり4.18円と過去最高の水準に引き上げられました。中東情勢の緊迫化による原油高リスクも重なり、光熱費は上がっても下がりにくい状況です。

今回は、光熱費の高騰に悩みながらも断熱リフォームを先送りし、結果的に大きな損失を被ってしまったご夫婦のエピソードを紹介します。

200万円の見積もりを前に先送りした3年前の判断

Hさんご夫婦(60代・2人暮らし)は、築30年の木造戸建てで暮らしています。話は3年前にさかのぼります。冬場(1〜2月)の電気代は月に2万8,000円まで上昇し、ガス代を含めた年間の光熱費は約38万円にのぼっていました。

寒さ対策として内窓の設置と天井断熱を検討し、リフォーム会社から約200万円の見積もりを受け取りました。しかし、当時は今すぐ必要ではないと判断し、工事を先送りしたそうです。それから3年後、電気料金の相次ぐ値上がりにより冬場の電気代は月に3万2,000円まで跳ね上がります。3年間の光熱費の合計は、約118万円に達しました。

先送りが招いた数十万円規模の機会損失

もし、初年度にリフォームを実施していれば、光熱費は3割程度の削減が見込めたはずです。3年間で約78万円に抑えられたと仮定すると、その差額は約40万円にのぼります。

さらに当時は、先進的窓リノベ事業などの省エネリフォーム補助金を組み合わせれば、数十万円から100万円規模の支援を受けられる環境でした。しかし、補助金は予算上限に達すると受付が終了するため、先送りにしている間に、当時の有利な条件での制度は利用できなくなってしまいます。

光熱費の差額と受け取れ損ねた補助金を合わせると、数十万円規模の機会損失が発生した計算になります。

投資回収期間で考える合理的なリフォーム判断

円安や労務費の上昇によりリフォーム費用も値上がりを続けており、待てば下がる状況にはありません。断熱リフォームを検討する際は、投資回収期間という視点を持つことが大切です。

補助金を利用して実質負担を下げ、削減できた光熱費によって何年で元が取れるかを可視化すると合理的に判断できます。費用を抑えたい場合は、冷気の侵入が大きい数カ所の窓だけの部分断熱から始める方法も有効です。断熱性の向上は光熱費削減だけでなく、冬場のヒートショック対策としても役立ちます。

省エネ性能表示制度により住宅の断熱性能の見える化が進んでおり、性能の低さが将来の売却価格に影響する可能性も否定できません。「来年にしよう」と先送りするほど、補助金や光熱費の差額といった見えにくいコストが膨らんでいくため、早めの検討が賢明といえるでしょう。

※2026年4月28日時点の情報です



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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