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プレミアで流行の兆し!「ラグビースタイルの蹴り上げキックオフ」が復刻しているワケ

  • 2026.3.5

イングランド・プレミアリーグで、今季新たな戦術革命が起こりかけているようだ。エヴァートンとブレントフォードが見せた「ラグビースタイル」のキックオフが話題になっている。

エヴァートンは火曜日に行われたバーンリー戦でこれを試み、相手のDFジョー・ウォーロルに難しいクリアを余儀なくさせ、マイボールにすることに成功している。

また、ブレントフォードはボーンマス戦で同じように急角度のロングボールを蹴り上げたものの、これは相手ゴールキーパーにまで届いてしまい、マイボールにすることはできなかった。

『Daily Mail』によれば、この戦術の狙いは、落下してくるボールの軌道を見誤らせるか、あるいは苦し紛れのクリアを誘い込み、セカンドボールを回収して一気にチャンスを作るということ。真上から落ちてくるボールを処理するのは難しく、遠くにクリアするのも困難であるからだ。

なお、この戦術をイングランドで導入したのはブレントフォードで指揮を取っていた時期のトーマス・フランク監督で、2021年に「サッカーはエンターテインメント。他とは違うことをやるのは良いことだ。キックオフはいつも同じで退屈になりがちだが、空から降ってくるボールを守るのは非常に難しいんだ」とコメントしている。

しばらく影を潜めていたこの戦術であるが、セットプレーの重要性が叫ばれる今シーズンに再び脚光を浴びたという。近年、キックオフからあえてコーナー付近やスローインを狙い、相手を狭いエリアに閉じ込める戦術は一般的になりつつあり、多くのチームが「ポゼッション」よりも「テリトリー(陣地)」を重視している。

このようなハイパントキックで陣地を取っていくプレーはまさにラグビーで行われるものであり、自分たちがプレッシャーに向かうだけの時間が稼げるほか、キャッチする側のミスを誘発することができる。

実際にブレントフォードのパフォーマンスディレクターを務めているベン・ライアン氏は、かつて7人制ラグビー(セブンズ)のイングランド代表やフィジー代表で指導した経験を持っている人物であり、サッカーにラグビーの戦術を積極的に応用しているという。

今シーズンのイングランド・プレミアリーグで首位を走っているアーセナルもセットプレーを非常に重視していることで知られており、今季のセットプレーシチュエーションからのゴール数も16に達している。

そのなかで5年ぶりに脚光を浴びることになった「ラグビースタイルキックオフ」。ロングスローと同じように、今後世界のサッカーにおいて頻繁に見られるプレーになるかもしれない。

筆者:石井彰(編集部)

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