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なぜ生理前になるとお腹が空くのか?その理由と上手な対処法

  • 2026.3.3

生理前になると機嫌が悪くなり、やたらとお腹が空く。それはあまりにもよくある話で、もはや冗談のネタになるほどだ。より正確に言えば、生理前は、甘いものやチョコレートが欲しくなりがちだとされる。そう語るのは、女性ホルモンを専門とする米国の登録栄養士(RDN)のメリッサ・グローヴス・アザロだ。

このステレオタイプは、ときに性差別的なニュアンスを帯びることもある。男性がそれを持ち出して、女性が実際に感じている不調や苛立ちをからかったり、軽く扱ったりすることも少なくないからだ。とはいえ、生理前に食欲が増すのは事実だ。もちろん個人差はあるが、低用量ピルなどのホルモン避妊薬を使っていない自然な周期の人では、生理前に食欲が増す傾向があるとアザロは説明する。

ここでは、なぜ生理前に食欲が増加するのか、そうした食欲の変化は生理周期のどのタイミングで感じ始めるものなのか、そして少しでも快適に過ごすためにできる対処法を解説する。

生理前に食欲が増す理由

その主な要因は、生理周期の黄体期に起こるホルモンの変動にある。黄体期とは、排卵(28日周期の場合、およそ14日目)から次の生理開始までの約12〜14日間を指す。「この期間、体は妊娠の可能性に備えて、十分なエネルギーを確保しようとします」とアザロは説明する。代謝は上がり、必要なカロリーもわずかに増える。

黄体期には、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンが上昇し、神経伝達物質であるセロトニンは低下する。そう語るのは、カナダ在住の登録栄養士(RD)でインテュイティブ・イーティングカウンセラーのヴィンチ・ツイ。そしてこの変化は食欲を高め、とくに炭水化物を欲しやすくさせる。炭水化物は体の主要なエネルギー源であるからだ。

「単純に食べる量そのものが増えていると感じるだけでなく、とくに炭水化物や糖分が増えていることにも気づくかもしれません」とアザロは言う。1995年に『The American Journal of Clinical Nutrition』で発表された研究では、黄体期には1日あたり平均303kcal多く摂取していたと報告されている。

また、感情的な要因が影響することもある。むくみや腹痛、だるさ、気分の落ち込みを感じているときは、気分を上げようとして甘いものや炭水化物に手が伸びがちだ。さらに、生理と食欲の変化を結びつけるイメージは、映画やマーケティングキャンペーンなどでも繰り返し描かれてきた。そうした強い文化的イメージが、こうした食べものへの欲求をかき立てている可能性もある。ツイは、こうした傾向は「生理学的な理由というより、学習によって身についた行動に近い」と指摘する。

低用量ピルなどのホルモン避妊薬を使用している人は、月を通してホルモン値が比較的安定しているため、こうした変化を感じにくくなることもあるとアザロは説明する。自然に起こるホルモンの増減とは異なり、薬によって一定に保たれているからだという。一方、多のう胞性卵巣症候群(PCOS)のある人は、こうした症状がより強く出る場合もあるとツイは話している。

生理前の食欲はいつから増える?

生理前には、食欲そのものが変わったり、特定の食べものを強く欲したりすることがあるが、それは生理開始の7〜10日前から始まることが多いとアザロは言う。黄体期自体は約12〜14日続くが、プロゲステロンがピークに達するまでには時間がかかるため、変化がはっきりと感じられるのがその頃なのだそう。

では、食欲が落ち着くのはいつなのだろうか。「生理が始まると周期はリセットされます」とアザロは言う。排卵で放出された卵子が受精しなかった場合、プロゲステロンの値が下がり、それとともに高まっていた食欲も落ち着き、生理が始まる。

ただし、食欲の増加が落ち着いたあとに、代わって強い疲労感が現れることもある。「生理が始まってからの1〜3日間は、強い疲労を感じたり、なんとなく本調子ではないと感じたりする人が多いです」とアザロ。とはいえ、この倦怠感は長くは続かず、「3日目を過ぎる頃には、たいてい元の調子に戻っていきます」とのこと。

少しでも心地よく過ごすためにできること

生理前の食欲増加は、ホルモンの変動が主な原因だが、それ以外の要因も影響する。「血糖値が不安定だったり、体内の炎症レベルが高かったり、慢性的なストレスを抱えていたり、カロリー不足の状態にあったりすると、症状は悪化しやすいです」とアザロは言う。長時間労働が続いていたり、甘いものを多く摂った時期の直後だったりすると、より強く感じることもある。

だからこそ、黄体期に入る前から準備しておくことが大切だ。「あらかじめ意識しておかないと、アイスクリームを1パック食べ切ってしまったり、板チョコを丸ごと食べてしまったりすることもあるでしょう。私のクライアントとは、生理前に炭水化物を意識的に多く取り入れるプランを一緒に立てています」とアザロは話す。

より穏やかなアプローチとして勧められているのが、朝食のオートミールや昼のキヌアサラダ、夕食に添えるサツマイモといった、ヘルシーな炭水化物をあらかじめ買っておいたり、作り置きしておいたりすることだ。そうすることで、衝動的に甘いものに走ることも減り、あとで余計に気分が落ち込むのを防ぎやすい。「生理学的に起きていることに逆らうのではなく、体が求めているものを、血糖値や体重に大きな影響を与えない形で与えるのです」とアザロは言う。さらに、アルコールや砂糖の摂りすぎを控え、抗炎症作用のある栄養素を積極的に取り入れるといった基本的な健康習慣も、生理周期にかかわらずやっておいて損はない。

Text: Caroline Tien Adaptation: Kie Uchino

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