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更年期は食事でケアを。つらい症状を緩和してくれる5つの食習慣

  • 2026.2.18

つらい更年期を乗り切るためには食事が鍵

female uterus

閉経を挟んで前後の5年ほどを指す更年期は、女性の生殖年齢の終わりを意味し、一般的には月経不順が初期のサインだと言われている。心と体に大きな変化と不調をもたらし、ほてりや睡眠障害から気分の落ち込みまでさまざまな症状があるにもかかわらず、見過ごされることが多く、中年女性が直面するほかの健康障害とよく間違われる。そして個人差も大きく、人によっては激動の期間になることも。

こうした変化の影響を和らげる方法のひとつが日々の食事。早いうちに工夫をすれば当面の症状を緩和するだけでなく、閉経に至るまでの期間をより快適に過ごすことができる。「若い頃は平気で食べていたものが、プレ更年期や更年期に入ると体に響くようになるので食習慣を全体的にガラッと変える感じですね。つまり、調子が悪いときについ手を伸ばしがちな脂質、糖、塩分が多い手軽な食事から少しずつシフトしていくことです」とMenopause Careの創設者であり『Menopausing(原題)』の著者であるナオミ・ポッター医師は言う。

また、カフェインやアルコールのような刺激物も、ホットフラッシュを悪化させたり引き起こす可能性があるので可能な限り避け、体内で炎症を起こすとされている辛いものも同様に控えたい。「食生活が鍵となります。そして、体というのはすべてがつながっているということを忘れずに」とスキンケアとウェルネスの専門家であるマリー・レイノルズは語った。

更年期中の女性にも、まだな女性にも積極的に実践してもらいたい食習慣をUK版『VOGUE』が二人に聞いた。

1. 加工食品は避ける

更年期を乗り切るためには、新鮮なフルーツや野菜、全粒穀物、良質な脂質とタンパク質、食物繊維などをふんだんに取り入れた栄養バランスの良い食事を摂ることが基本中の基本。日頃から健康的な食事を意識し、食生活の土台をしっかり整えていけば、ホルモンの変動が引き起こす心身の不調にうまく対応できるようになる。

「通常、未加工の食品の方が微量栄養素と多量栄養素が多くてより栄養価が高いです。血糖値の乱高下を防ぐので、食後に眠気やだるさを引き起こすこともないです」とポッター医師は言う。

脂身が少ない肉、魚、オーツ麦、サツマイモなど、腹持ちが良いタンパク質や体内でゆっくりと消化・吸収されていく炭水化物を多く食べることが血糖値を安定させ、更年期にありがちな甘いものへの欲求や体力の低下も抑える鍵だ。

※バランスのとれた理想的なメニュー例

モーニング/ 玄米、お味噌汁、納豆、お豆腐、鮭

ランチ/ 玄米、赤身牛肉、野菜のソテー

ディナー/ 大豆とチーズのリゾット、ミネストローネ

具体的な食事選びのポイント

精製された白米や食パンの代わりに、玄米や雑穀米、全粒粉パン、十割そばなどをチョイス。メインには、ハムやベーコン、ソーセージといった加工肉は避け、鶏肉や赤身肉、魚などをシンプルに味付けて取り入れるのが賢明。できるだけ素材の形がわかる食事を心がけるのが鍵。

1日の食事例

  • 朝食 全粒粉パンのトースト、卵やアボカドをのせて
  • 昼食 雑穀米、焼き魚、旬の野菜を使った小鉢
  • 夕食 鶏肉と野菜のグリル、サツマイモと根菜の温サラダ

2. 植物の力でホルモンを補う

Estrogen-Rich Foods, Menopause Diet

月経、骨の健康、思春期、妊娠に重要なホルモンであるエストロゲンの減少は、更年期の前段階とされるプレ更年期中に徐々に始まることが多く、心身の健康に大きな影響を与える。失われていくホルモンを補える植物性エストロゲンは、エストロゲンそのものの代わりにはならないが、体内で似たような働きをすることが期待されているため、日々の食事でなるべく多く摂りたいところ。さらに、慢性疾患の原因となる細胞ダメージを修復するのに役立つ抗酸化作用もあるそう。

強力な植物性エストロゲンであるリグナンを多く含む食材のひとつが亜麻仁で、スムージーやスープに混ぜたり、ヨーグルトにかけたりするなどして簡単に取り入れられる。ゴマやかぼちゃの種からも手軽にリグナンを摂取できる。また、ブロッコリーやケールなどのアブラナ科の野菜も更年期の症状を和らげるのに効果的なのだとか。ほかにも、比較的よく耳にするイソフラボンも植物性エストロゲンのひとつで、豆腐や枝豆などの大豆製品が豊富な供給源。

※バランスのとれた理想的なメニュー例

モーニング/ バナナスムージー、胚芽パン、いちご

ランチ/ 薬膳カレー、豆サラダ、ヨーグルト

ディナー/ レバー、ほうれん草のソテー、アボガド&マグロのポキ

具体的な食事選びのポイント

大豆製品を主軸に、納豆や豆腐を1日1回は取り入れて。亜麻仁やごま、かぼちゃの種などは調味料感覚で料理に振りかけるのが手軽に摂取するコツ。アブラナ科の野菜を副菜として添えることで、不足しがちな栄養を効率よく補いたい。

1日の食事例

  • 朝食 亜麻仁を混ぜた豆乳スムージー、または豆乳ヨーグルト
  • 昼食 豆腐ハンバーグとケールのサラダ、白ごまをたっぷり散らして
  • 夕食 厚揚げと枝豆の炒め物、ブロッコリーの胡麻和え

3. 発酵食品で腸活を

私たちの健康に大切な腸もまた、エストロゲンの変動によって大きな影響を受ける。「腸には、体内でのエストロゲン処理と循環に関わる細菌がいます」と語るのはAdvanced Nutrition Programmeのロレーヌ・ペレッタ。エストロゲンのレベルが変わるとこの腸内細菌も変化し、肌や脳機能、さらには睡眠などのさまざまなトラブルのもとになる可能性がある。

このようなホルモンの変化で腸はすぐに不調になってしまうため、健康で多様な腸内細菌を増やして腸内フローラを整えることが必要になってくる。

「腸に良い発酵食品、特にキムチやテンペをたくさん食べることをおすすめします」とペレッタ。「ヨーグルト、ザワークラウト、味噌など、生きた培養物が含まれているものは腸内環境を整えるのに役立ち、結果的に肌や心身の健康をサポートします」。毎日食べるのは難しいと感じる人はサプリもチェック。

※バランスのとれた理想的なメニュー例

モーニング/ 玄米、豆乳のお味噌汁、お漬物

ランチ/ ペンネアラビアータ、生ハムのサラダ、りんご

ディナー/ 鯖の味噌漬け、キムチ、ひじき、玄米

具体的な食事選びのポイント

キムチ、ヨーグルト、味噌など様々な発酵食品を少しずつ取り入れて。特定の食材に偏らず、生きた善玉菌を含む食品を複数組み合わせることが健康な腸内フローラを整える近道に。手軽なサプリメントの活用も手。

1日の食事例

  • 朝食 ギリシャヨーグルト、バナナやベリーを添えて
  • 昼食 キムチを添えたビビンバボウル
  • 夕食 鶏肉の塩麹焼き、具だくさんの味噌汁、ぬか漬け

4. 骨の健康に欠かせない緑黄色野菜を食べる

Bowl of baby kale on white background

エストロゲンが低下すると骨密度と骨量が減少し、骨粗しょう症などの病気につながる恐れがある。さらに、女性は閉経後最初の5年間に骨量が最大10%も減ると言う専門家も。

「ビタミンDとカルシウムが特に重要になってきます。骨はエストロゲンの減少とともに薄くなり始めるので、体内のビタミンDが十分足りている状態にすることが大切です」とポッター医師。

骨密度低下や骨粗しょう症などのリスクを減らすためには、健康な骨づくりの基本であるカルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKを十分に摂ること。真っ先に思い浮かぶのは乳製品だが、ケールやキャベツをはじめとした色の濃い葉野菜も実はマグネシウムとビタミンKの含有量が高い。さらに、マグネシウム豊富な食品をしっかり食べると、この時期多くの女性が経験する睡眠障害をも防げると言われている。

そして、せっかく蓄えた栄養を保持するためにも、リンを多く含む食品は避けたい。主に加工食品や赤身肉に含まれるミネラルであるリンは、骨の中のカルシウムを排出させ、骨を弱くしてしまうので摂り過ぎには注意。健康的な食生活を心がける上で、骨の健康をサポートし、筋力アップにつながるウェイトトレーニングやレジスタンス・トレーニングも行えばなお効果的。

5. 脂質はなるべく良質なものを摂る

気分の落ち込みやイライラは更年期の女性の多くが経験すること。そこで精神を安定させるためにたくさん摂りたいのが、サケ、サバ、アンチョビ、イワシ、ニシンなどの魚に含まれる良質な脂質。これらの魚は甲状腺機能をサポートするビタミンD、ヨウ素、セレンも豊富で、抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸も多い。専門家によると、オメガ3脂肪酸を多く含む食事はうつ病や不安症の発症リスクを低下させると報告されている。また、良質な脂質は脳の働きの改善にも役立つため、更年期に起こりやすい“ブレインフォグ”や物忘れに悩む女性は欠かせない。脂ののった魚が苦手な人は、アボカド、卵、チアシード、オリーブオイルなどを代わりに摂ると良い。

良質な脂質の摂取量を増やすことは、心だけでなく体にもうれしいメリットをもたらす。

「更年期に入ると粘膜も乾燥するので、体のあらゆる場所の乾燥を招きます」とレイノルズ。オメガなどといった体に良い脂やグルコサミンは、関節の動きを滑らかにしたり、膣の乾燥を防ぐだけでなく肌本来のバリア機能強化にも役立つとされているので、肌の潤いを保つためにも積極的に摂っていきたい。

自分に合った食事を見つけるために

ポッター医師が指摘するように、更年期は「かつては平気だったもの」が体に響きやすくなる時期。カフェインやアルコール、辛いものといった刺激物がホットフラッシュを招くこともあれば、健康に良いとされる大豆製品やサプリが体質に合わないことも。個人差が大きいこの期間を快適に過ごすには、自分の体との対話が欠かせない。

特定の食材を3~7日間だけ減らしたり断ったりすることで変化を観察するほか、食べるタイミングや組み合わせを変えるのも手。例えば、空腹時の甘いものを控える、あるいは刺激物を摂る際はタンパク質と一緒に摂るなど、条件を変えて体調をメモするのも役立つ。

セルフチェックの記録例

  • 引き算で反応を見る

    3日間アルコールを断ってみて、夜中の火照りや中途覚醒が減るかを確認する。
  • タイミングをずらす

    午後以降のカフェインを控え、寝付きの良さに変化があるか試す。
  • 組み合わせを工夫する

    甘いものを単体で食べず、ナッツやヨーグルトと一緒に摂ることで、食後のだるさが改善するかチェックする。

これまでの習慣にとらわれず、今の自分を快適にしてくれる食事のバランスを少しずつ見極めて。

Text: Georgia Day Adaptation: Anzu Kawano, Tomoko Takahashi

From VOGUE.CO.UK

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