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車を購入→銀行員「金利が下がる」と言われカードローンも契約。400万円の返済を進めるが…20代男性を襲った“想定外の誤算”

  • 2026.3.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!金融ライターの遠藤リラです。

今回は、27歳男性・Aさん(仮名)の体験談をもとに、銀行のローン契約時に潜む注意点について解説します。

「使う予定はない」はずだったカードローン

Aさんは転勤を機に車の購入を決めました。引っ越しで貯金が減っていたため、ディーラーのクレジットよりも金利が安い銀行でローンを組むことにしました。

窓口で手続きを進めるなか、銀行員から「カードローンをセットで契約すれば、車のローンの金利が下がる」と提案されます。ローンを組むのが初めてだったAさんは、その言葉に従い、車のローン200万円と、限度額200万円のカードローンをセットで契約しました。

当時は「使う予定はないし、持っているだけなら大丈夫だろう」と軽く考えていたのです。

わずかな利用が「終わらない返済」の始まりに

念願のマイカーを手に入れ、週末のドライブを楽しむ充実した日々が始まりました。

しかし、実際に車を所有してみると、任意保険、車検、タイヤ交換、ガソリン代、高速代など、想像以上に維持費がかさむことに気づきます。

あるとき、ボーナス前に車検が重なり、資金繰りのために「つなぎ」のつもりでカードローンを使用してしまいました。「ボーナスで返せばいい」と考えていましたが、いざボーナスが入ると車のローンのボーナス払いもあり、返済を後回しにしてしまったのです。

そこから「お金が足りない時にちょっと借りる」を繰り返すようになり、気づけば残高は一向に減らなくなりました。毎月3万円を返済しているのに、なぜ残高が減らないのか。その理由は、カードローンの「金利の高さ」にありました。

なぜ銀行はカードローンをセットで勧めるのか?

一般的なローンの仕組みとして、以下の特徴があります。

  • 目的別ローン(車・教育など): 資金使途が明確なため、金利は低め。
  • カードローン・フリーローン: 使い道が自由なため、金利は高め。

銀行側にはカードローンの契約件数や契約額のノルマがあります。

カードローンは実際に使われない限り収益にはなりませんが、銀行には「使う予定がなくても、契約者の一定数はつい使ってしまう」という統計的なデータがあります。

そのため、返済能力があると判断された「車のローンの審査に通る人」に対して、金利優遇などを条件にカードローンをセットで勧めるケースが多いのです。

「もしもの契約」が将来のリスクになる

もし金融機関からカードローンを条件に提示されたとしても、「限度額を最低限にする」ことが身を守るコツです。

  • 借入枠のリスク: 限度額が10万円なら、満額借りてもボーナスで完済可能です。しかし、200万円の枠があれば、200万円の借金を背負うリスクが常に付きまといます。
  • 将来のローン審査への影響: 住宅ローンなどを組む際、実際には借りていなくても「契約枠があるだけで借入可能性がある」とみなされ、審査に不利に働く場合があります。

カードローンは利便性が高い反面、クレジットカードのリボ払いに似た性質を持っています。

1. 返済期間の長期化に注意

月々の返済額が少ないと、負担は軽く感じますが完済までの道のりは遠のきます。 (例:200万円を金利12%で月3万円ずつ返済した場合、完済まで約10年、利息総額は約150万円にものぼります)

2. 「随時返済」の活用がカギ

銀行が設定する「毎月のご返済額」は、あくまで最低限の金額です。余裕がある時にATMなどで追加返済(随時返済)を積極的に行わないと、元金はなかなか減りません。

借りる側の審査が通れば貸す側も「契約だけでも」と勧めやすくなります。カードローンをセットで契約すると、車のローンの金利優遇があったり、審査が通りやすくなったりでお互いにメリットがあるように見えます。

カードローンと賢く付き合うための3箇条

今回のAさんの事例から学べる、カードローンを契約・利用する際の鉄則は以下の3点です。

  1. 「金利優遇」の条件でも、限度額は最小限に 銀行からセット契約を勧められたら、流されるまま高額な枠を作らないこと。「万が一」の枠が、返済地獄の入り口になるリスクを忘れずに。
  2. 住宅ローンなどの「未来の計画」を優先する 使っていないカードローンの枠があるだけで、将来の住宅ローン審査に響くことがあります。不要な契約は解約するか、枠を減らしておくのが賢明です。
  3. 「最低返済額」のワナにハマらない 決められた月々の返済額(約定返済)だけでは、利息の支払いに追われ元金が減りません。余裕がある時の「随時返済」を習慣化しましょう。

便利さと引き換えに、見えないコスト(利息)を支払い続けていませんか?「とりあえず契約」する前に、その1枚が本当に必要か、一度立ち止まって考えてみてくださいね。


執筆:遠藤リラ

金融ライター CFP(R)、1級ファイナンシャルプランニング技能士。金融機関に20年以上勤務した経験を活かし、住宅ローンやカードローンなどの注意点を分かりやすく解説。「知らなかった」で損をする人を減らしたいという思いから、読者の生活に寄り添った視点でコラムを執筆。初心者でも理解できる丁寧な説明と、実例に基づいた具体的なアドバイスを提供している。