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“月5万円”で積み立て開始→変動もなく「このまま続ければ大丈夫」のはずが…1か月後、30代会社員を襲った“想定外の悲劇”

  • 2026.4.2
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

新NISAの開始をきっかけに、投資を始める方が増えています。「長期投資なら安心」といった考え方も広く知られるようになりました。

一方で、実際には価格の下落に耐えきれず、途中で売却してしまうケースも少なくありません。

マネーシップス代表の石坂です。今回は、実際の相談事例をもとに、長期投資でつまずきやすいポイントを解説します。

「長期なら大丈夫」のはずが続かなかった投資の実例

相談に来られたのは、30代前半の会社員の男性です。年収は約500万円で、これまで大きな投資経験はありませんでした。

新NISAの開始をきっかけに、毎月5万円の積立投資をスタート。国内外の株式に分散した投資信託で運用を始めました。将来の資産形成を意識し、「長期で続ければ増えていく」という前提でスタートしたといいます。全世界株式型のファンドを選び、「過去の実績では年率6〜7%程度のリターンも期待できる」と説明を受け、安心感を持っていました。

開始直後は大きな変動もなく、「このまま続ければ大丈夫そうだ」と感じていました。値動きも穏やかで、投資に対する不安はそれほどなかったといいます。

しかし、投資を始めて1か月ほどで市場が下落。評価額は一時的に約10%下がり、積立額50万円に対して評価額は約45万円となりました。

金額としては5万円のマイナスですが、「思っていたよりも下がる」と感じ、不安が一気に強まったといいます。短期間での下落だったこともあり、「さらに下がるのではないか」という気持ちが大きくなりました。

その結果、これ以上の損失を避けようと判断し、保有していた投資信託をすべて売却。損失を確定させる形となりました。本来は長期で活用するはずの新NISAも、短期間で終了する結果となりました。

「長期投資=安心」と思った瞬間に起きるズレ

長期投資は、時間をかけて価格変動をならしていく考え方です。短期的な上下を繰り返しながらも、長い期間で見ることでリスクを抑えるという前提があります。
ただし、「長期だから安心」という理解だけでは、実際の値動きに対応することはできません。

今回のケースでは約10%の下落で売却していますが、株式市場ではこの程度の下落は珍しいものではありません。年によってはそれ以上の下落が起きることもあり、一定の範囲内の値動きともいえます。

それでも売却に至った背景には、「どの程度の下落なら許容できるか」を事前に考えていなかった点があります。頭では理解していても、実際に評価額が減ると、想像以上に心理的な負担がかかります。

相談の現場でも、「長期投資と聞いていたのに、思ったより下がって不安になった」という声は多く見られます。知識として理解していることと、実際に体験することの間には差があります。
その結果、「長期で持つ前提の投資」を、短期的な判断で終わらせてしまうケースにつながります。特に投資を始めたばかりの方ほど、この傾向は強くなります。

FPが伝える、続けられる人とやめてしまう人の違い

投資で結果が分かれるのは、商品選びよりも「続けられるかどうか」です。

まず重要なのは、下落を前提に考えておくことです。「10%下がったらどうするか」「20%下がっても続けられるか」といった基準を持っておくことで、実際に下落した際にも冷静に判断しやすくなります。

次に、投資額の設定です。今回のケースでは毎月5万円の積立でしたが、不安が強く出る場合は、最初はもう少し少額から始める方が現実的です。無理のない金額であれば、値動きがあっても継続しやすくなります。

また、投資資金と生活資金を分けておくことも重要です。生活に影響が出る状態では、価格の変動に耐えることは難しくなります。あくまで余裕資金の範囲で行うことが前提となります。

新NISAは長期投資に適した制度ですが、それだけで成果が出るわけではありません。制度を活かすためには、自分自身が続けられる条件を整えることが必要です。

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