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「年金だけじゃ不安」iDeCoで月3.5万を積み立て→“年18万の節税になる”と喜ぶも…7年後、40代男性を襲った“予想外の事態”

  • 2026.6.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

個人型確定拠出年金「iDeCo」は、老後資金の備えに加えて節税効果を得られることで人気を集めています。

しかし、運用時には必ず押さえておきたい注意点も。

今回は、iDeCoで年間約18万円の節税効果を得られたものの、数年後に後悔することとなった40代男性の事例を紹介します。

iDeCoの節税メリットを大きくするため「月35,000円」の掛金を設定した男性

「国民年金だけじゃ不安だし、老後資金に備えたかったんだ」

そう話すのは、自営業を営む40代の男性・Aさん(仮名)。

将来の年金額に不安を抱えていたところ、取引先の銀行から「iDeCo」を紹介されたとのこと。

そもそもiDeCoとは、積み立てた掛金を年金または一時金として受け取れる私的年金の一種です。

毎月の掛金を運用しながら利益を非課税で再投資できること・掛金が全額所得控除の対象となることを知ったAさんは、商品性に魅力を感じてすぐに運用を開始しました。

自営業者の掛金上限は、国民年金基金や国民年金付加保険料と合わせて月額68,000円。「最初は少額から」と考えていたAさんでしたが、節税効果を高めたい気持ちから、月額35,000円の掛金を設定しました。

Aさんの課税所得は約1,500万円であり、節税メリットは年間約18万円に。

節税しながら老後に備えられることで、非常に満足されている様子でした。

7年後、Aさんを襲った“誤算”

iDeCoの運用開始から7年が経った頃、当時小学生だったAさんの子どもは大学受験を目前に控えていました。

その頃にはAさんの仕事の業績が低迷しており、さらに学費・塾代や受験費用などの出費が重なったことで、家計は赤字ギリギリの状態に。

iDeCoでは約300万円の掛金が積み立てられていましたが、この資金はあてにできません。

「老後に備えること」を目的としている性質上、60歳までは掛金や運用益を引き出せないのです。

「300万円近く積み立てているのに使えないなんて…」と、後悔するAさん。

結局、Aさんは生活に余裕ができるまで掛金の拠出を停止し、不足する教育費は貯蓄を切り崩して対応することになりました。

「老後まで使えないこと」を前提とした掛金の設定を

2026年12月からはiDeCoの拡充が決定しており、毎月の掛金限度額が引き上げられます。

  • 第1号被保険者(自営業者など):月額68,000円→75,000円(国民年金基金との合計)
  • 第2号被保険者(会社員など):月額23,000円または20,000円→62,000円(企業年金との合計)

Aさんのような自営業者は、月額75,000円まで掛金の拠出が可能となります。

掛金が多ければその分節税メリットも大きくなりますが、拠出した資金は原則として60歳まで受け取れません。

運用を開始する際はライフプランを考慮し、「老後まで使えないこと」を前提とした無理のない掛金の設定が大切です。


※実際のiDeCo上限は62,000円から事業主のDC掛金を差し引いた額になります。

監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員・行政書士資格保有の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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