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世帯年収480万円で子ども2人→「教育費は削れない」1人目を私立大に進学させるが…50代夫婦を襲った“思わぬ悲劇”

  • 2026.4.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

子どもの教育費は「将来のための投資」として優先されることが多く、できるだけ手厚く準備したいと考える方も少なくありません。

一方で、教育費に偏った家計配分が続くと、老後資金の準備が後回しになり、将来的に資金不足につながるケースもあります。

マネーシップス代表の石坂です。今回は、実際の相談事例をもとに、教育費と老後資金のバランスで見落とされやすい点を順番に確認していきましょう。

「教育費優先」が老後資金不足につながった地方の実例

相談に来られたのは、地方都市に住む50代前半のご夫婦です。夫は会社員、妻はパート勤務で、世帯年収は約480万円でした。子どもは大学生と高校生の2人です。

家計はこれまで、「教育費は優先してでも出す」という考えで運営されてきました。

子ども1人あたりの教育費は、次のような内訳でした。

  • 高校(公立):90万円前後
  • 大学(私立・文系):520万円前後

学費合計:約610万円

さらに、県外進学に伴い仕送りが発生しています。

  • 仕送り:約7万円/月(年間約84万円)

4年間で約336万円

これらを合わせると、1人あたりの総額は約950万円となります。2人分で、合計約1,900万円近い教育費となっていました。一方で、住宅ローンの返済は月々約7万円。教育費と住宅費が重なることで、毎月の収支はほぼ使い切る状態が続いていました。

その結果、50代時点での金融資産は約80万円まで減少していました。

相談のきっかけは、「子どもの学費はなんとか払えているが、このまま老後を迎えて大丈夫なのか分からない」という不安からでした。

「今は仕方ない」が続いたことで起きたすれ違い

教育費は必要な支出ですが、問題はその優先順位です。

今回のケースでは、「教育費は削れない」という前提のもと、他の支出が後回しになっていました。その結果、老後資金の準備がほとんどできていませんでした。

特に地方の場合、収入水準が都市部より低い一方で、大学進学に伴う仕送り負担が大きくなりやすい傾向があります。そのため、教育費が家計を圧迫しやすい構造になっています。

また、「子どもが卒業すればなんとかなる」という意識から、家計の見直しが先送りされていた点も影響していました。

相談の現場でも、「今は教育費の時期だから仕方ないと思っていた」という声は多く見られます。

しかし、教育費には終わりがある一方で、老後資金の準備には時間が必要です。この時間の差が、そのまま将来の不足につながります。

家計配分で見直すべきポイントとは?

私が家計の相談でお伝えしているのは、「支出の優先順位を固定しすぎないこと」です。

教育費が重要であることは変わりませんが、それだけに偏ると、老後資金の準備が大きく遅れます。

老後資金は、早い段階から少しずつ積み立てていくことが重要です。仮に30代から毎月1万円でも積み立てていれば、20年以上で大きな差になります。

一方で、50代から準備を始めると、同じ水準を確保するためには毎月数万円単位の負担が必要になります。

また、家計全体のバランスを見ることも欠かせません。教育費、住宅費、老後資金の3つを同時に意識し、それぞれにどの程度配分するかを考える必要があります。

さらに、教育費についても調整の余地があります。進学先や生活費の見直し、奨学金の活用などを含めて検討することで、家計への負担を抑えることが可能です。

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