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「総額4000万円」のマイホームを購入→35年かけて返済するはずが…数年後、40代会社員が直面した“住宅ローンの落とし穴”

  • 2026.4.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務の現役マネージャーとして、日々さまざまなお金のご相談に向き合っている中川です。

住宅ローンを組むとき、多くの方が気にするのは「毎月いくら返せるか」という点ではないでしょうか。特に低金利が続いていた時期は、変動金利を選べば返済額を抑えやすく、「金利は当面上がらないだろう」と考える人も少なくありませんでした。

しかし住宅ローンは、何十年も返済が続く契約です。その間に金利環境が変われば、家計への影響は大きなものとなります。 今回は、低金利を前提に変動金利で住宅ローンを組んだ40代家庭が、金利上昇によって将来の返済額が増加し、家計が苦しくなった事例をご紹介します。

低金利だからこそ選んだ変動金利

今回ご紹介するのは、40代前半の会社員Aさん(仮名)です。

妻と中学生、小学生の子ども2人の4人家族。数年前、郊外にマイホームを購入しました。

物件価格は4,000万円台。頭金を入れたうえで3,500万円の住宅ローンを組み、返済期間は35年でした。金利タイプは変動金利を選択しました。

当時は固定金利よりも変動金利の方が低く、返済額も抑えられていました。営業担当者からも「変動を選ぶ人が多い」と説明され、Aさんも大きな不安は感じなかったそうです。

実際、借入当初の返済額は家賃と大きく変わらない水準でした。「これなら無理なく返していける」と感じていたといいます。

見落としやすい変動金利のリスク

ただ、変動金利には大きなリスクがあります。借りたときの金利が、返済終了まで続くわけではない点です。

住宅ローンの相談では、「今の返済額がずっと続く」と思っている方に出会うことがあります。しかし実際には、一定期間ごとに金利の見直しが行われます。金利が上がれば、将来の返済負担も増える可能性があります。

特に借入残高が大きい時期ほど、金利変動の影響は大きくなります。返済額が増加し、家計に重くのしかかってくるのです。

Aさんも契約時に変動金利のルールについて、説明は受けていましたが、「当面は金利が上がることはないだろう」と深く意識することはなかったと振り返ります。

金利上昇で現実味を帯びた「月3万円増」

状況が変わったのは、ニュースなどで住宅ローン金利の上昇が報じられ始めた頃でした。実際に金融機関からも、変動金利の引き上げに関する案内が届いたといいます。

Aさんの返済額がすぐに大きく変わったわけではありません。しかし、「この先どこまで上がるのだろう」という不安を感じ、金融機関に将来の返済額をシミュレーションしてもらうことにしました。

そこで示されたのは、金利が今よりさらに上昇した場合、将来的には毎月の返済額が3万円以上増える可能性があるという試算でした。

Aさんの家庭ではこれから子どもの教育費がかかる時期でした。物価上昇も続く中で住宅ローンまで増える可能性があると知り、家計への不安を強く感じたといいます。

「今すぐ返済できなくなるわけではない。でも、余裕がなくなるのが怖い」

Aさんはそう話していました。

「借りられる額」と「返せる額」は違う

住宅ローンを考えるとき、大切なのは今の返済額で返せるかどうかだけではありません。金利が上がり返済額が増加していったとしても返済を続けられるかという視点が大切です。

月1万円増ならどうか。月2万円増ならどうか。そうした視点で考えることで、家計に合った借入額が見えてきます。

これから住宅ローンを組む方も、すでに返済中の方も、一度だけで構いません。金利が少し上がった場合、家計はどうなるのか。試算してみることをおすすめします。

金利が上がる可能性もあることを前提に、将来の計画を立てておくことが大切です。

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