1. トップ
  2. 「万が一に備えて」“月3.2万”の保険料を支払い続け…→30年後、30代男性が直面する“800万”の大誤算【お金のプロが解説】

「万が一に備えて」“月3.2万”の保険料を支払い続け…→30年後、30代男性が直面する“800万”の大誤算【お金のプロが解説】

  • 2026.3.31
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

就職や結婚をきっかけに、「とりあえず保険に入っておこう」と考える方は少なくありません。

周囲の勧めや不安から加入するケースも多く、内容を細かく確認しないまま契約していることもあります。

一方で、見直しを行ったことで、長期的に大きな差が生まれるケースもあります。マネーシップス代表の石坂です。今回は、実際の相談事例をもとに、保険で見落とされやすい支出のポイントを整理します。

「安心のつもり」が固定費になっていた保険の実例

相談に来られたのは、30代後半の会社員の男性です。

妻と子ども1人の3人家族で、世帯年収は約700万円。

社会人になった直後に保険に加入し、その後も見直しをせずに継続していました。加入していたのは、終身保険、医療保険、がん保険など複数の保険で、月々の保険料は合計で約3万2,000円でした。

本人としては、「万が一に備えてしっかり入っている」という認識でしたが、内容を確認すると、保障が重複している部分や、現在の家族構成に対して過剰な保障も含まれていました。

見直しを行い、必要な保障に整理した結果、保険料は月1万2,000円程度まで減少しました。

差額は毎月約2万円、年間で約24万円です。この状態が30年間続いた場合、単純計算で約720万円の差となります。さらに、この差額を貯蓄や運用に回すことで、実際の差は800万円以上になる可能性もあります。

「なんとなく継続」が気づかないコストを生む理由

保険は一度加入すると、そのまま見直さずに継続されることが多い支出です。

今回のケースでも、加入時は独身であったにもかかわらず、死亡保障が大きい内容のまま継続されていました。また、医療保険やがん保険も複数契約しており、保障内容に重複が見られました。

このように、「当時の状況に合わせた保険」が、現在の家計やライフスタイルに合わなくなっているケースは少なくありません。

また、保険料は毎月の支出として固定化されるため、意識しないまま長期間払い続けることになります。その結果、総額で見ると大きな負担になっていることに気づきにくいという特徴があります。

相談の現場でも、「内容はよくわからないが、とりあえず続けている」という声は多く見られます。しかし、その状態のままでは、必要以上の支出を続けている可能性があります。

見直しだけで大きく変わる保険

保険は「入っているかどうか」ではなく、「必要な内容かどうか」で考えることが重要です。

まず確認すべきは、現在の家族構成や収入に対して、本当に必要な保障かどうかです。独身時代に加入した保険や、子どもが小さい頃に必要だった保障が、そのままになっているケースは多く見られます。

次に、保障の重複です。医療保険やがん保険は内容が似ている部分も多く、複数加入していることで無駄な支出が生じている場合があります。

さらに、公的保障の理解も重要です。日本には高額療養費制度などの仕組みがあり、実際の自己負担額は一定の範囲に抑えられます。これを踏まえずに保険を選ぶと、過剰な保障になりやすくなります。

保険は安心のための仕組みですが、その安心が家計を圧迫してしまっては本来の目的とずれてしまいます。この機会に、見直してみると良いかもしれません。


監修者:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、日本証券アナリスト協会認定資産形成コンサルタント、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、マネーシップス代表。累計1,200件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」の6つの分野が専門。各種メディアにて毎朝金・プラチナ相場の解説を担当。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポート。