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定年後「貯金5,000万円」で暮らす両親 資産は十分あるはずが…お金を使えない“驚きのワケ”に「強く印象に残っています」

  • 2026.3.23
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

老後資金はNISAで準備して、足りない分はあとで取り崩せばいいと考えている方も多いかもしれません。しかし、いざ取り崩すとなったときに「もったいない」「もう少し待てば上がるかもしれない……」という考えが頭をよぎり、躊躇することも考えられます。

私も以前、知人との会話や両親の様子を通じて、資産を作ることと実際に使うことは別の難しさがあると感じました。

今回は、NISAで老後資金を作るときに見落としやすい落とし穴と、老後に備えて先に考えておきたいことについて紹介します。

NISAで老後資金を作れても、使いたいときに取り崩せないことがある

以前、知人の30代男性Aさん(仮名)と老後資金の話になったとき「老後はNISAで足りない分を補えばいい」「そのとき売ればいいでしょ」という言葉が出たことがあります。

このような考え方は珍しくありませんが、老後資金は作る段階と使う段階で、感じる負担が変わりやすい点に注意が必要です。

積み立てている間は「将来のために増やすお金」と考えやすい一方、取り崩す場面では「せっかく増やした資産が減る」と感じやすくなります。特に値動きのある商品は、相場が下がっているときほど「今は売りたくない」と思いやすく、生活費に回すはずのお金でも後回しになりがちです。

老後に十分な資産があっても使えない理由

Aさんとの会話を終えた後、すぐに思い出したのが両親のことでした。

両親は退職金と貯蓄で5,000万円の資産があるはずなのに、できるだけ年金の範囲で暮らそうとしていて、スーパーのチラシを毎日チェックし、セール日をメモしている姿が強く印象に残っています。

老後の不安は、資産額の多い少ないだけで決まるものではありません。客観的には十分な資産があっても「減らしたくない」という気持ちが強いと、使えるお金があっても取り崩しをためらってしまうためです。

そこに「もう少し増えるかもしれない」「その都度決めるのが負担」といった迷いが重なると、生活に使うより節約を優先しやすくなります。

老後資金は「ため方」だけでなく「使い方」も先に決めておく

NISAで老後資金を作るときは、増やすことだけでなく、どう使うかまで考えておく必要があります。退職が近づいてきたら、NISAで作った老後資金を生活費としてどう使うか、あらかじめ決めておくと迷いにくくなります。

  • いつから取り崩しを始めるか
  • 毎月どのくらい生活費に充てるか
  • 相場が下がったときにどうするか

こうした基準がないと、本来は使えるお金があっても取り崩しをためらいやすくなります。そのため、NISAで老後資金を作るときは、「貯め方」だけでなく「使い方」まで先に決めておくことが大切です。


ライター:中村大地
建設業界での法人営業を経て独立。2級FP技能士としての知識をもとに、資産運用や資金調達など金融分野を中心に400記事以上を執筆。制度や数字の正確性を押さえつつ、専門用語に頼らないわかりやすい表現を心がけている。