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若々しさを保つカギ【毛細血管】の老化を防ぐ食べ方ルールとは?

  • 2026.2.23

若々しさを保つカギ【毛細血管】の老化を防ぐ食べ方ルールとは?

全身にくまなくはりめぐらされ、細胞に酸素や栄養、免疫物質など大切なものを運んでくれる毛細血管。この毛細血管の老化を防ぎ、増やすことができれば体の中から若返り、不調が改善し、さまざまな病気も予防できます。


お話を伺ったのは
根来秀行さん 医師、医学博士、ハーバード大学医学部客員教授

ねごろ・ひでゆき●1967年、東京都生まれ。
東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。
最先端の臨床、研究、医学教育の分野で国際的に活躍中。
著書に『ハーバード&パリ大学根来教授の特別授業 「毛細血管」は増やすが勝ち!』(集英社)など。

毛細血管は食事で若返る

毛細血管を傷つけて動脈硬化を進行させる塩分は控えて正解

塩分過多は高血圧を招き、血管に負担が

1日に必要な塩分量は男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされていますが、日本人は塩分とりすぎの傾向にあるといわれている。その元凶は?

「しょうゆ、みそなど、もともと塩分の多い調味料を使うこと。カップめんや市販の総菜の利用、外食が増えたことなども塩分過多になる原因でしょう。食事で塩分を摂取して血液中の塩分量が増えると、血管内の水分が増えて血液量も増えます。たくさんの血液が流れると、血管が圧迫され、血圧が上がってしまいます。また、血液内塩分過多で血圧が上がると、それによって血管の内皮細胞が傷つけられて、動脈硬化が進行しやすくなります。動脈硬化は加齢、老化によって進むので、ゆうゆう世代は塩分控えめの食事が鉄則です」

簡単にできる減塩のコツ

体内の余分な塩分を排出するカリウムを含む食品を食べましょう。

酢、レモン果汁、スパイス、ハーブなどを上手に使いましょう。

朝食は朝日を浴びてから1時間以内に。夕食は軽めで毛細血管を老化、劣化させない

朝食、昼食しっかりの食べ方は肥満予防にも

毛細血管を老化、劣化させないため「食事をとるリズムも非常に重要」と根来さんは言う。

「1日3回の食事を規則正しくとると、毛細血管の老化スピードを遅らせることができるだけでなく、若返らせる可能性もあるのです。おすすめの食事リズムを紹介しますね。まず朝食は朝、太陽の光を浴びてから1時間以内に食べること。なぜかというと、食事によって体内時計が調整されることで、自律神経のリズムも整うからです。ちなみに朝8時から行われるハーバード大学の教授会では脳にエネルギーを補給するため、ベーグル、フルーツ、ヨーグルト、サラダなどが用意されています。日中はエネルギー消費量が多いので、炭水化物や脂質は昼食でとると肥満予防にもつながります。夜は副交感神経を優位にしたい時間帯。消化器は休ませ、体の修復や再生にエネルギーをしっかり使うため、夕食は軽めがおすすめです」

毛細血管の老化が加速

「時間がない」「食欲がない」からと朝食を抜くのは絶対NG。朝食、昼食はしっかり食べ、夜は軽めが理想です。

血液中の糖は毛細血管を傷つける糖質制限は「少しオフ」が長続きのコツ

血管にいい食べ方はダイエットにも効果あり

過剰な塩分が血管の内皮細胞を傷つけるように、過剰な糖も毛細血管の健康にとってはNG。

「とはいえ、塩分も糖も体にとっては必要なもの。徹底的にとらないのも、よくありません。糖質を制限しすぎると、他の栄養素をとりすぎて、カロリーオーバーになる心配もあります。糖質制限はダイエット法としても人気ですが、糖質を少しオフする程度を目指すとよいでしょう。さらに血糖値がゆるやかに上がる低GI値食品を積極的に選ぶのもおすすめ。血管に余計な負担がかからず、ダイエットにも役立ちます」

血糖値を上げにくい低GI値食品を意識して

血管に余計な負担がかかりにくいだけでなく、ダイエットにもつながる。他に玄米、そば、プルーン、りんごなど。

【Column】毛細血管を老けさせない食べ方ルール

甘いものを食べるなら15時

「BMAL1」は夜に増えて、昼は減る

「三時のおやつ」は理に適っている

余ったエネルギーを脂肪として体に蓄えようとするたんぱく質「BMAL1」は12〜15時頃に最も少なくなります。つまり「三時のおやつ」なら、甘いものを食べても太りにくいといえます。逆に活発に「BMAL1」が働くのは22~2時頃。「夜遅く食べないほうがいい」といわれるのはこのため。

腹七分目、回数は減らさない

毛細血管の老化を遅らせるために

必要な栄養素はきちんととり、1日の摂取カロリーを標準の7~8割程度に制限すると、老化に関してさまざまな働きをする長寿遺伝子(通常はオフ状態)のスイッチがオン! 毛細血管の老化や劣化も遅らせることができ、寿命も延びる可能性が。

食べる順番を工夫する

毛細血管が喜ぶ食べ順

❶食物繊維:野菜や海藻など

❷たんぱく質:肉や魚、大豆、豆腐などの大豆加工食品

❸炭水化物(糖質):ご飯、パン、麺類など

食物繊維→たんぱく質→炭水化物が正解

血糖値が急上昇するような食べ方を続けていると、毛細血管の内側の壁がダメージを受けるだけでなく、糖尿病のリスクもアップ。食物繊維→たんぱく質→炭水化物の順に食べると、血管の健康にもよく、食べすぎも防げるでしょう。

取材・文/植田晴美
イラスト/つぼゆり

※この記事は「ゆうゆう」2026年3月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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