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【大人も悩む数学】「無限+無限」には答えがある…?!

  • 2026.2.26
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「この料理、おいしいから無限に食べられる!」なんて言ってしまうことはありませんか。

「無限」と言っていても、本来の意味での無限ではありませんよね。日常生活では、比喩的な表現として使うことが多いはずです。

では、数学では「無限」をどのように扱うのでしょうか。

「無限」の不思議な世界について考えてみましょう。

問題

無限の客室があるホテルがある。このホテルは現在、満室です。

ここに、無限の人数の新たな宿泊客が来ました。ホテルは宿泊客を受け入れることができますか?

この問題は、言い換えると「無限+無限=??」を考える問いでもあります。

満室になってしまったホテルは、無限の宿泊客を受け入れることができるのでしょうか。

 

 

さて、今回の答えは「受け入れることができる」です。

解説

満室にもかかわらず、無限の人数のお客さんを受け入れることが可能です。

一見すると矛盾しているように感じますが、これは「無限」という概念を扱っているために起こる結果です。

「無限」と「大きな有限の数」はまったく異なります。客室の数が有限であれば、満室になった時点でそれ以上のお客さんを受け入れることはできません。

しかし、このホテルは客室が無限にあります。そのため、満室であっても新たなお客さんを受け入れることが可能なのです。

では、どのように受け入れるのかを考えてみましょう。

新しく来た客がひとりだった場合

まずは、新しく来た宿泊客がひとりだった場合を考えてみます。客室は無限にあり、すでに満室です。

そこで、現在宿泊している客に次のように移動してもらいます。

1号室の客は2号室に移動。
2号室の客は3号室に移動。
3号室の客は4号室に移動。
・・・
n号室の客は(n+1)号室に移動。

客室は無限にあるため、全員がひとつずつ部屋を移動できます。その結果、1号室が空きます。

新しく来たお客さんは、この1号室に宿泊できます。

これは「無限+1=無限」という考え方を表しています。

新しく来た客が無限だった場合

次に、今回の問題である「無限の人数」が新たに来た場合を考えます。

今回は、すでに宿泊している客に次のように移動してもらいます。

1号室の客は2号室に移動。
2号室の客は4号室に移動。
3号室の客は6号室に移動。
・・・

n号室の客は2n号室に移動。

つまり、それぞれ現在の部屋番号の2倍の番号の部屋へ移動します。

移動先の部屋番号はすべて偶数になります。すると、奇数番号の部屋が空くことになります。

奇数は無限に存在します。

新しく来たお客さんは、その奇数番号の部屋に順番に入ればよいのです。

ここでは「無限+無限=無限」という考え方が示されています。

今回扱っているのは「自然数と同じ大きさの無限(可算無限)」の場合であり、すべての種類の無限に当てはまるわけではありません。

満室だったホテルでも、無限の人数の宿泊客を受け入れることができました。

不思議に感じるかもしれませんが、これは数学的にも正しい考え方です。

まとめ

数学で扱う「無限」の概念は、日常の感覚とは大きく異なります。そのため、直感とは違う結果が導かれることも少なくありません。

今回紹介したホテルの問題は、20世紀を代表する数学者ダフィット・ヒルベルトの名にちなみ「ヒルベルトの無限ホテル」と呼ばれています。

「無限」には、このほかにも興味深い話題がたくさんあります。関心のある方は、ぜひ調べてみてください。


監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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