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クルマが趣味で「1階ガレージ」の理想の家を…数年後、オーナーが玄関で立ち尽くした“思わぬ後悔”

  • 2026.2.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

どれほど理想的な間取りであっても、想定外の出来事が起きれば見直しが必要になることもあります。

たとえば数年前のコロナ禍は、多くの人の生活を一変させました。それまで当たり前だった外出や帰宅の動線、家の中での過ごし方さえも見直されることになったのです。

住まいは、完成した瞬間がゴールではありません。むしろ本当のスタートは、住み始めてから。

暮らし方が変われば、必要な間取りや設備も変わります。だからこそ、住まいは生活に合わせて調整していくもの、という視点が大切です。

そして、その「調整」に備える準備があるかどうかで、住まいの安心感は大きく変わります。

この記事では、コロナ禍をきっかけに「安心の基準」が変わったあるガレージハウスの事例をご紹介します。

理想だったはずのガレージハウスに起きた変化

これは、私の元上司が担当したNさまのお話です。

視線対策と趣味を両立したはずが…

Nさまは、閑静な住宅街にある広い公園の前の土地を購入されました。緑が豊かで開放感があり、とても魅力的な立地でした。

一方で、公園からの視線が気になったそうです。さらに、Nさまは自動車がご趣味。そこで採用したのが、1階にビルトインガレージを設け、LDKと水回りを2階に配置するプランでした。

2階リビングにすることで視線を避けつつ、明るさや風通しを確保。休日はガレージで車を整備できる――完成当時は、理にかなった間取りとして、とても満足されていました。

ところが、そのあとにコロナ禍が始まります。

手洗いまでの距離が気になる…

「外から帰ったら、すぐに手を洗いたい」そんな意識が高まるなかで、Nさまはあることに気づかれました。

玄関に入り、階段を上がって、2階の洗面にたどり着いて初めて手が洗える――この動線が、なんとなく落ち着かないのです。

帰宅したら、1階ですぐ手を洗えたら安心なのに……」そう感じるようになったと言います。

設計当時はまったく不満のなかった間取りが、衛生意識の高まりによって、少しだけ不安のタネになってしまったのでした。

安心できる間取りは、時期によって変わることも

コロナ禍のように暮らしを一変させる出来事を予測するのは、ほぼ不可能です。Nさまが理想とされた間取りも、設計当時は理にかなっていて、間違った判断ではありませんでした。

大切なのは、「そのときの正解が、いつまでも正解とは限らない」と意識しておくことです。

問題は間取りではなく「備え」の有無

コロナ禍のような不測の事態で問題になるのは、間取りよりも、「変化が起きたときにどう対応するか」という備えの有無です。

あとから洗面台を増設するという選択肢があったとしても、すぐに動ける準備が整っていなければ改善できません。ストレスを感じる暮らしが長引いてしまうでしょう。

一戸建ても、自分で備えることが大切

一方で、一般的な一戸建て住宅には、マンションのような修繕積立金制度がありません。

そのため、私の知る限り、「暮らし方の変化に対応するための予備費」まで計画的に準備しているご家庭は決して多くないのが現実です。

積立が強制ではない一戸建てこそ、日頃から「備え」を意識しておきたいものです。

完璧な間取りでも「備え」は必要

完璧だと思っていた間取りでも、時代や価値観の変化によって見直しが必要になることは、決して珍しくありません。

だからこそ、一戸建てにも、急な住まい変更に備える「予備費」があると安心です。

毎月数千円からでも構いません。少しずつ積み立てておくだけで、いざというときの選択肢が広がり、暮らしを守ることにつながります。

「もしも」のための小さな備えを、今日から始めてみてはいかがでしょうか。


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、ライターとして独立。年間200組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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