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「家賃より安い」築35年、1,500万リノベ物件を即決した40代独身男性。入居3ヶ月後、理事長から告げられた“事実”に絶句

  • 2026.3.13
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産ライターのT.Sです。

中古マンションのリノベーション物件は、価格が手頃でありながら新築同様の内装が手に入り、駅近などの好立地を選びやすい点が魅力です。しかし、部屋の中のきれいさだけで購入を決めてしまうと、思わぬ落とし穴にはまるリスクが潜んでいるのです。

今回は内装のきれいさと月々の支払いの安さに惹かれて築古マンションを購入した男性が、入居後に維持費の急増に苦しむエピソードを紹介します。

「家賃より安い」と即決したフルリノベ物件

マイホームを諦めかけていた40代独身男性のCさんは、郊外で1,500万円の「フルリノベーション(専有部分の設備や内装をすべて新しく改修すること)済み」の物件を見つけました。築35年のマンションでしたが、内装は最新設備に入れ替えられておりピカピカです。

ローン返済は月約4万円で、管理費や修繕積立金(将来の建物の修繕に備えて毎月積み立てるお金)を合わせても月6万円に収まります。今の家賃より安くマイホームが持てると判断したCさんは、大満足で即決購入しました。

総会で発覚した資金不足と大幅な値上げ

しかし入居から3ヶ月後、初めて出席したマンションの管理組合総会(区分所有者が集まりマンションの重要事項を決める会議)で衝撃の報告を受けます。理事長から、目前に迫った3回目の大規模修繕工事の資金が数千万円足りないと告げられたのです。

エレベーターや機械式駐車場など大型設備の更新も控えており、長年修繕積立金を安く据え置いていたツケが回ってきた形でした。結果として修繕積立金の一時金徴収か毎月の大幅な値上げを迫られ、月1万円だった修繕積立金が一気に3万円に跳ね上がる決議が可決されます。

駐車場代も合わせた毎月の維持費は約5万円に膨れ上がり、ローン返済額を逆転してしまったのです。

書類の表面的な記載だけでなく議事録の確認を

固定資産税(不動産を所有していると毎年かかる税金)も含めると家賃より高い状態になり、Cさんは資金繰りに窮する羽目になりました。中古マンションを購入する際は、専有部分のきれいさだけでなく、マンション全体の財政状態を確認する必要があります。

実務上は仲介業者に依頼すれば、重要事項に係る調査報告書(管理費や修繕積立金の額などが記載された書類)を取り寄せることが可能です。しかし、この報告書には注意すべき落とし穴があります。管理会社によっては、理事会で値上げを検討している段階では、まだ総会で決議されていないため書類上は「値上げ予定なし(未定)」と記載されてしまうこともあるのです。

事前にしっかりと確認を行えば、管理状態が良好で安心して暮らせる築古マンションを見つけることは十分に可能です。書類の表面的な記載だけでなく、過去の総会議事録や長期修繕計画書(将来の修繕予定と資金計画をまとめた書類)まで踏み込んで、確認することをおすすめします。



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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