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「革ジャンが真っ白に…」エアコン30度でも極寒、電気代3万円超え…コンクリート打ち放しに住んだ男性の末路

  • 2026.2.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界で10年以上お客様の声を聞いてきたライターのS.Kです。

無機質でスタイリッシュな雰囲気が魅力の「コンクリート打ちっ放し」物件。カフェやアトリエのような空間に憧れ、一度は住んでみたいと思う方は多いのではないでしょうか。しかし、デザイン性を優先した物件には、実際に暮らしてみないとわからない「住環境の過酷さ」が潜んでいることがあります。

今回は、見た目に惚れ込んでデザイナーズマンションに入居したものの、冬の寒さと結露に悩まされた男性のエピソードを紹介します。

「革ジャンが真っ白に...」暖房をつけても止まらない結露の恐怖

都内のIT企業に勤めるAさん(20代男性)は、以前から憧れていたコンクリート打ちっ放しのデザイナーズマンションに引っ越しました。友人たちを招いてホームパーティーを開くなど、当初は充実した生活を送っていました。しかし、冬の訪れとともに状況は一変します。

「とにかく寒いんです。エアコンの設定温度を30℃にしても、壁から冷気が押し寄せてくる感じで...電気代が月3万円を超えたときは愕然としました」

さらに、Aさんを追い詰めたのは「結露」です。ある日、久しぶりにお気に入りの革ジャンを着ようとクローゼットを開けたAさんは、言葉を失います。

「革ジャンもスーツも、全部カビで真っ白になっていたんです。クローゼット内に湿気がこもり、壁が常に濡れているような状態で…」

結局、高額なクリーニング代がかかった上に、カビの臭いが取れない服は処分せざるを得ませんでした。

なぜコンクリート打ちっ放しは寒いのか?

Aさんが直面した寒さと結露の原因は、コンクリートという素材の性質と断熱不足にあります。コンクリートは熱伝導率が高く、外気の冷たさをダイレクトに室内に伝えてしまう性質を持っています。

マンションでは、コンクリートの内側に発泡ウレタンなどの「断熱材」を吹き付け、その上に壁紙を貼って仕上げるのが一般的です。しかし、打ちっ放し仕上げの物件は、デザインを優先するためにこの断熱材を省いているケースが少なくありません。

その結果、冬場は壁全体が冷却パネルのようになり、いくら暖房で空気を温めても壁際の温度は上がりません。そして冷え切った壁に室内の暖かい空気が触れると、空気中の水分が水滴となって壁面に現れます。これがクローゼットの裏側などで常時発生し、カビの温床となってしまうのです。

「おしゃれさ」の裏にあるリスク

2025年4月から「省エネ基準適合」が義務化され、原則としてすべての新築住宅において一定の断熱性能を満たすことが必須となっています。これにより、今後は無断熱の打ちっ放し物件が新築されることはなくなっていくでしょう。

とはいえ、市場に出回っている既存の賃貸物件や中古マンションには、依然として断熱性の低い部屋が多く存在します。もし皆さんがデザイナーズ物件を検討する際は、内見時に「サッシ(窓枠)の結露跡」や「クローゼット内のカビ臭さ」がないかを入念にチェックすることをおすすめします。

デザインはリノベーションで変えられますが、断熱性能という建物の基本構造を変えることは容易ではありません。「おしゃれさ」の裏にあるリスクを理解し、ぜひ快適に暮らせる住まいを選んでください。



ライター:S.K(マンション管理士・賃貸不動産経営管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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