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『ヒーターボックスが凹み、酷く歪んでいた』新車バスで発見。運転士が車内ミラーで目撃した“中学生の行動”

  • 2026.2.18
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

私が26歳に転職した業界は、送迎バスの運行を請け負う営業兼バス運転士という仕事でした。今回は、長い時間をかけて商談を重ね、やっと新車で運行が始まった小中一貫校の送迎バスのお話を紹介します。

専属運転士が休んだため、私がバスに乗務した12年前のお話です。「まさか、私が乗務したときに限ってこんなことが起きるなんて…」と驚愕したため、今でも記憶に残るできごとです。

少しの違和感…見つけたのはヒーターボックスの損傷

送迎バスの運転士は、車内掃除や点検を出発前に実施します。私も、乗務員を取りまとめている営業であるため、当時は運転士たちに負けないよう、必死に掃除や点検をがんばったものです。

車外だけでなく、清掃を続けながら車内の設備点検も実施します。新車であるからこそ、点検には力が入ります。

点検で問題は見当たらず、添乗員と一緒にバスを出発させました。時刻表に沿って送迎バスを運行し、児童や生徒が降車するたびに、自分の目で車内を点検するため、バスの後部へ足を進めました。

降車後の点検は、主に忘れ物や寝てしまっている児童の有無の確認です。しかし、このとき少し違和感があり、膝を折って座席下のヒーターボックスを確認し驚きました。

まだ運行を始めて1週間の新車なのに、あろうことかヒーターボックスが凹み、ひどく歪んでいたのです。

誰が座った?運行中の記憶を遡る

バスの運転士は、乗降時だけでなく、走行中も車内ミラーで乗客の様子を確認しています。もちろん私も、当時は車内で問題がないか、よく確認していたものです。

運転席へ戻り、歪み切ったヒーターボックスがある座席の位置を確認し、先ほど乗車した児童・生徒の光景を思い出しました。

常時、バスの運転士として勤務に入っていない私にとって、子どもたちが選びやすい座席位置を把握していませんでした。しかし、バス停の数が限られていることが功を奏し、ヒーターボックスのある座席に座ったのが、中学生であったことを思い出しました。

このとき、原因となった生徒を特定することが目的ではありませんでした。確かに、バスの装備が傷ついたことを学校へ報告する義務がありました。

しかし、当時の私は、シングルで子育てしている母でした。そのため、設備を大切に使う気持ちを子どもに持って欲しいという気持ちの方が大きかったことを覚えています。

乗車していた生徒を思い出せた理由

小学生と比較すると、中学生は活発で、大きな声で会話をしていました。小中一貫校の場合、狭い車内では学年による上下関係ができやすい状況だったようです。

送迎バスは44人乗りの中型バス。左側の後部に座る中学生たちの会話は、運転席でも内容が聞き取れるほどでした。

走行中、立ち上がると添乗員から注意されます。そのため、一部の生徒は添乗員の目を盗んで立ち上がって後ろの友人と話をしたり、勢いをつけて座席に座ったりしていました。

そんな姿は、走行中に確認している車内ミラーにしっかり映っており、私も記憶に残りやすかったのです。

運転席からは車内全体を把握しやすい

このとき、誰がやったのかを突き止めることが目的ではありませんでした。代わりに、学校全体で物を大切に扱うことやバスの車内設備が凹んでいたことを、児童や生徒に説明してもらいました。

学校の送迎バスということもあり、設備への損傷は大きな問題になりませんでしたが、本来なら賠償問題になってもおかしくはありません。

運転士は、ただ前や左右だけを見て運転しているわけではなく、車内全体を広い視野で見守っています。車内事故を防止するため、高い頻度で車内全体を把握しやすい車内ミラーを利用し、乗客の様子を確認しているのです。

もちろん、運転士もプライバシーには配慮しています。しかし、安全上から車内確認を怠ることはできません。

こうした経験を持つ私は、バスを利用するときにうっかり設備に触れたりしないよう、注意するようにしています。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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