1. トップ
  2. 「誰が何年生?」3月の職員室がざわつく…元教員が語る、“次年度人事発表”の舞台裏

「誰が何年生?」3月の職員室がざわつく…元教員が語る、“次年度人事発表”の舞台裏

  • 2026.3.7
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教員で、現在はWebライターをしているみずいろ文具です。

3月は、子どもたちにとって「別れの季節」。卒業式や修了式が近づくと、教室は少しそわそわした空気に包まれます。
でも実は、先生たちも別の意味でドキドキしている時期でもあります。

そう、4月からの「次年度人事」です。

「誰が何年生?」そこかしこで聞こえる声

年度末が近づくと、学校のそこかしこで、先生たちのこんな声が聞こえます。
「○○先生、たぶん3年生じゃない?」「いや、5年じゃないかな…」

そう、次年度の人事の予想です。
わざわざ一覧で紙に書いて予想している先生も、見たことがあります。

どんな人事になるかは、その1年間を大きく左右します。
何年生を担任するか、誰と学年を組むか、何の校務分掌(学校の仕事の役割)を担当するか。

そのため、忙しい年度末であっても、先生方は気になって仕方がないトピックなのです。 

修了式のあと、静かに始まる担任発表

私の勤務していた自治体では、修了式で子どもたちを見送った後に、次年度の担任発表が行われていました(※学校や自治体によって時期や方法はさまざまです)。

「また4月に会おうね!」と手を振って玄関を離れた瞬間、こちらはもう次のスイッチです。

先生たちが職員室に集まり、全員が席につくと、管理職の先生が、人事の一覧が書かれた紙を配ります。

一気に、静まり返る瞬間です。
カサッ、カサッと紙がこすれる音がやけに大きく感じ、緊張が高まります。

そして校長先生が、淡々と読み上げるのです。
「○年○組 担任 △△」
 
周りの先生たちの顔を見れば、チラッと目くばせする人、紙をじっと見つめる人など反応はさまざま。

「来たか…」と何とも言えない表情で腹をくくる人もいれば、少しほっとした顔をする人もいます。
もちろん、うれしい気持ちがあっても、複雑な気持ちがあっても、基本は“顔に出しすぎない”のが職員室のマナーですが。

事前に知る人、当日まで知らない人

この「ドキドキ」には個人差があります。

人事をつかさどるのは校長先生。

そして校長先生によっては、事前に「あなたは次年度〇年生ね」と打診がある場合も。
まったく予告がなく、すべての先生が「当日に初めて知る」というパターンもありました。

どちらが良いかは、一概には言えません。

前もって聞けば心の準備はできますが、そこから先は次年度への期待と不安で頭がいっぱいになることもあります。

当日まで知らなければ平常心でいられる…と言いたいところですが、発表の瞬間はやっぱり緊張します。

怒涛の勢いで席替えと掃除、そして次年度へ

担任が決まったら、次に動くのは「学年のチームづくり」です。
昼食を食べた後は、今年度一緒に学年を組んだ先生に最後のお礼を言い、次年度同じ学年になった先生にあいさつをして回ります。

「来年度、よろしくお願いします!」

そして、次年度人事に合わせて職員室の大規模な席替え&掃除。

机をずらし、パソコン配線をまとめ、書類の山を抱え、大移動です。

デスクの下からほこりまみれの付せんや消しゴム、謎のマスコットなどが発掘されます。

一連の作業が終われば、要録作成など今年度の残務処理と、次年度の準備のスタートです。

「次は何から手をつけよう」と頭の中で優先順位がぐるぐる回り始めます。

子どもたちとの別れは胸がいっぱいになるのに、先生たちはその直後から、次の出会いに向けて動き出します。

目が回るほど忙しいけれど、わくわくする瞬間でもあります。

すべては、4月に笑顔で子どもたちと出会えるように。
どんなに忙しくても子どものために頑張る先生方を、応援していただけたら嬉しいです。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


▶︎2分で完了!日常のモヤっとした出来事、TRILLでシェアしませんか?【投稿はこちら】