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披露宴で「カン、カン、カン」誰かが皿を叩く音が…→スタッフが駆けつけると?発覚した“音の原因”に「すべてが繋がりました」

  • 2026.1.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!8年間ブライダルの現場で、サービススタッフやプランナーとして多くのお客様に寄り添ってきた、ライターの佐藤ちなつです。

結婚式は、日常ではなかなか目にしない珍しいお料理が振る舞われる特別な場です。ご新郎ご新婦さまがゲストを想い、趣向を凝らして選ばれた一皿が、時に思いもよらない「驚き」や「ハプニング」を呼ぶことがあります。

今回は、ある初夏の披露宴で起こったエピソードをお話しします。

静かな会場に響く、小さな音

それは、ジューンブライドの季節。

厳かな雰囲気の挙式が終わり、お昼の披露宴が開宴しました。初夏の日差しのせいか、緊張感からの解放か、開宴直後からハイペースでお酒が進みます。

お料理が前菜からスープへと移り、会場でプロフィールムービーの上映が始まった時です。

暗くなった会場に、「カン、カン、カン……」と、誰かがお皿をスプーンで叩く音が鳴り響きます。

異変に気づき、担当スタッフに状況を確認すると、「お料理の内容が、お客様のイメージと違っていたようです」とのこと。まずは状況を把握すべく、急いでそのお客様のもとへ向かいました。

「本日は誠におめでとうございます。サービススタッフの佐藤と申します。お料理がお口に合わなかったと伺いまして…」と話すと、

「こんな冷めたスープ出すやつおるか!ポタージュなのに、緑色してるし、コーンの味が全くしないぞ!」とおっしゃいました。

その瞬間、すべてが繋がりました。お客様にとって「ポタージュ」といえば「温かいコーンポタージュ」という馴染み深いイメージがあったのです。しかし、その日用意されていたのは、旬の素材を活かした「空豆の冷製ポタージュ」でした。

私はすぐにお客様に寄り添い、笑顔でお伝えしました。「驚かせてしまい申し訳ございません。こちらはご新郎ご新婦さまが『暑い中来てくださる皆様に、涼んでいただける一皿を』と、あえて選ばれた冷たいスープなんです。日頃の感謝の気持ちを込めたいと、普段あまり目にしない空豆を使ったポタージュスープをお選びになりました。白ワインにも合いますので、どうぞ一口お召し上がりくださいませ。」

すると、それまで険しい表情だったお客様の顔が和らぎました。納得されたお客様は、その後スープを一口召し上がり、最後には綺麗に完食してくださいました。

この出来事は、私たちスタッフに大切な教訓をくれました。難しい料理名をスラスラ言えることよりも、「その料理に込められたお二人の想い」を代弁することこそが、本当のサービスなのだと。

たとえメニュー表があったとしても、お出しする時の一言が足りなければ、お二人のこだわりはゲストに正しく伝わりません。

「もし、このお客様が自分の大切な家族だったら、どう説明するだろう?」 そう考えるだけで、自然とかける言葉は変わってくるはずです。

おもてなしのバトンを繋ぐ

結婚式は、ご新郎ご新婦さまがゲストへ感謝を伝える「おもてなしのバトン」を、私たちスタッフが預かる場所です。

何かトラブルが起きそうになった時こそ、マニュアルではなく「お二人の代わりに、どう喜んでいただくか」を問いかけてみてください。その一言が、ハプニングを素敵な思い出に変える魔法になるはずです。


ライター:佐藤ちなつ

初めてのアルバイトが結婚式場のサービススタッフでした。みんなで作り上げる特別な時間が本当に大好きでした。一般企業に勤務中に、新規会場がオープンする事を知り、勢いに任せての転職。その後ウェディングプランナーを務め、延べ9年間、800組近くの結婚式に携わらせていただきました。笑いあり、涙あり、珍エピソードをお伝えします。


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