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お色直しで、新婦「食べ過ぎちゃったみたい」閉まらないドレス…その後、会場スタッフたちの“奮闘”に「本当にありがとう」

  • 2026.1.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!8年間ブライダルの現場で、サービススタッフやプランナーとして多くのお客様に寄り添ってきた、ライターの佐藤ちなつです。

結婚式当日。私たちスタッフは、ご新婦さまの完璧な姿を支えるために万全の準備を整えます。しかし、時に結婚式には「想定外の魔出来事」が起こることがあります。

今回は、私が今でも忘れられない、あるお色直しでのエピソードをご紹介します。

ドレスのファスナーが締まらない?!

ある披露宴でのことです。

「すぐにブライズルームに来てください!!」

インカムから聞こえてきたのは、いつも冷静なベテランアテンド(介添え)さんの、切羽詰まった声でした。急いで駆けつけると、「ちょっと、外に…」アテンドさんに言われるがままに、私は廊下に出ました。

廊下でアテンドさんが声を潜めて言いました。

「お色直しのカラードレス……ファスナーがどうしても閉まりません」

一瞬、頭の中が真っ白になりました。5日前の最終フィッティングでは完璧だったはず。しかし、当日の体調やむくみなど、予期せぬ変化が重なることは稀にあります。

結婚式はハプニング満載

中座時間は通常20分。その間に、ヘアセットとドレスチェンジを行います。

既に7分経過しており、タイムリミットは13分。微調整ができるようにドレスは編み上げになっているのですが、全てをしても対応不可能でした。

楽しみにお選びになったドレス、そしてそれに合わせた会場装飾やお花、何よりもご新婦さまのお気持ち。しかし、何よりも優先すべきはご新婦さまの体調と笑顔です。無理に締め上げて苦しい思いをさせるわけにはいきません。

支配人と相談し、急遽予備として用意していた「二次会用のロイヤルブルーのドレス」に変更することを決断しました。

意を決してルームに入ると、そこには申し訳なさそうに、でも少し照れくさそうに笑うご新婦さまがいらっしゃいました。

「ごめんなさい!当日が楽しみすぎて、ここ数日つい食べすぎちゃったみたい!」

その明るい笑顔を見て、不安が吹き飛びました。「もう、終わったあとに私と一緒に食べるはずのケーキを、フライングしちゃいましたね」そう返すと、室内にはパッと笑い声が広がりました。

一瞬安心したものの、時間は待ってくれません。

ドレスは解決しましたが、問題は会場です。会場はピンク一色の装飾。「そのままでいいですよ」とおっしゃるお二人ですが、私たちはプロです。この青いドレスが、最初から計算されていたかのように輝く空間を作らなければなりません。

そこからは全スタッフが連携する時間が始まりました。フローリストは装花全てにブルー系のカラースプレーを、照明担当は寒色系のライティングへ瞬時に切り替え。サービススタッフも胸元のチーフをブルーに差し替えました。シェフとパティシエさんも何か無いかと食材には珍しい青を探します。

入場直前、汗だくの私が間に合わせたブルーのブーケをお渡しすると、ご新婦さまは「さっきまでピンクだったのに、もうブルーの世界になってる!」と目を輝かせてくださいました。

披露宴は、大きな拍手と驚きの声に包まれました。

ドタバタした結婚式ではありましたが、ご新郎ご新婦様も楽しまれ、ご家族ゲストの方も笑いあり涙ありで無事にお開きとなりました。

プロとして最高の瞬間をつくる

翌日、お荷物を取りに来られたお二人からは、「本当にありがとうございました!会場ブルーでびっくりしました!食べ過ぎてごめんなさい。楽しかったから、またやりたい!」という最高の褒め言葉をいただきました。

どんなトラブルが起きても、お二人の幸せのために最後まで諦めない。その姿勢こそが、一生に一度の舞台を支えるプロの誇りだと、改めて強く感じた出来事でした。

人の思い出の場面をつくるのに携われたことを、大変幸せに思います。


ライター:佐藤ちなつ

初めてのアルバイトが結婚式場のサービススタッフでした。みんなで作り上げる特別な時間が本当に大好きでした。一般企業に就職中に、新規会場がオープンする事を知り、勢いに任せての転職。その後ウェディングプランナーを務め、延べ9年間、800組近くの結婚式に携わらせていただきました。笑いあり、涙あり、珍エピソードをお伝えします。


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