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「ピアスは7mmまで、メガネはNG!?」元国際線CAが明かす、“窮屈なルール”の正体に「納得の理由」

  • 2026.2.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元国際線CAの、かくまるめぐみです。

客室乗務員(CA)というと、バッチリ決まったメイクに一点の乱れもないアップスタイルで、空港のロビーをハイヒールで颯爽と歩く姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

私自身も幼い頃、空港で目にしたその華やかな姿に憧れを抱いた一人でした。

しかし、いざ夢を叶えて「中の人」になってみると……。待っていたのは、想像を絶するほど細かく決められた、数多くの「美のルール」でした。

今回は、知られざるCAの美に関するルール(美容基準)について、ここだけの話をこっそりご紹介します。

ピアスの大きさまで決められているって本当?

結論からお伝えすると、答えは「YES」です。CAの身だしなみに関する規定は、まるで「厳しい学校の校則」のようでした。

私が所属していた航空会社では、ピアスやイヤリングの大きさは「7mm程度まで」と厳格に決められており、加えてダイヤモンドなどの石類はNG。そのため、私を含めほとんどのCAが、パールのピアスやイヤリングをつけていました。

爪の長さも数ミリ単位でチェックされることがあります。ただ、これは単なる見た目の問題だけではありません。機内で重いカートを扱ったり、棚を閉めたりする際に、爪が割れて怪我しないようにという「安全面」に配慮したルールでもあるといえるでしょう。

また、ネイルの色もベージュや薄いピンクといった肌馴染みの良い色が推奨されていました。これは、お食事や飲み物を提供する際、どのお客様にも不快感を与えず、清潔感を感じていただくためです。

あくまで一例ですが、私が所属していた日系航空会社では、個人の「おしゃれ」よりも「安心感」「清潔感」をお届けすることが最優先とされていました。もちろん、こうした規定は各社で細部が異なります。

実はこれもNG!CAたちの「美容あるある」

街の中で目にする一般的なおしゃれアイテムも、勤務中のCAは我慢しなければならないことが多々あります。

航空会社によって規定は異なりますが、日系航空会社では次のようなものがNG事項とされています。

  • ラメやデザイン性のあるネイルアート: 手元はNG(見えない足の指で楽しむCAが多い)
  • 明るすぎるヘアカラー: 清楚な暗髪が基本
  • メガネ: 安全面・美容面の理由で基本はコンタクト
  • ワイヤー矯正: 安全面・美容面の理由でNG(裏側矯正やマウスピース矯正ならOKな場合もあり)
  • 香水
  • 複数のピアス
  • 結婚指輪以外の指輪 など

最近では、スニーカーやメガネの着用を許可する航空会社もあり、少しずつ時代に合わせて変化してきています。

緊急事態の対応を担う保安要員としての役目を考えると、理にかなった改善は今後進んでいくかもしれませんね。

日系と外資系、なぜ「美のルール」が違うの?

一方で、外資系航空会社のCAに目を向けると、美容基準の自由度の高さに驚かされます。

真っ赤な口紅や色鮮やかなネイル、ポニーテールスタイルなど、美に関するルールはアジア系や欧米系でも異なり、お国柄が出ていてとても興味深いものです。

一般的に日系航空会社では、髪をアップスタイルにする際は、毛先が出ている状態は衛生的でないといった理由から、毛先が出ない髪型(お団子ヘアなど)にしなければなりません。

こうした美容基準の違いは、海外では日本以上に「多様性(ダイバーシティ)」と「人権」の尊重を重んじる文化的背景があるからだと考えられます。

例えば、多民族で構成される欧米諸国では、特定の髪型や髪の色を強要することが人権を無視していると捉えられるリスクがあるのです。

日系は『最高のおもてなし』を実現するため、個々のスタイルよりも全体の統一感を重視し、それによって均質で良質なサービスと安心感を提供するという点が、外資系とは大きく異なるのではないでしょうか。

決してどちらが良い・悪いではなく、美容基準はその国が大切にしている「価値観の鏡」なのかもしれませんね。

厳しさの裏にある「プロの顔」

当時は「どうしてこれもダメなの?」と、厳しい美容に関するルールを窮屈に思うこともありました。

しかし今振り返ってみると、決められた美容基準を守り、鏡の前で自分を整える時間は「CAとしてのプロの顔」に切り替えるための大切な儀式だったように思います。

日系航空会社のCAはみんな同じようなメイクに髪型なので、違和感を抱く方もいらっしゃるかもしれません。

ただ「1ミリの妥協もない身だしなみ」は、お客様に「私はプロとして空の安全を守り、最高のおもてなしを提供します」と伝える、目に見える誠実さの証なのです。

あの厳しいルールがあったからこそ、私もCAとしてプロ意識を持ってお客様をお迎えできたのだと感じています。

ぜひみなさまも、身だしなみを整える時間を“気持ちを入れ替える魔法のスイッチを押す儀式”にしてみてはいかがでしょうか。


ライター:かくまるめぐみ
大学卒業後、日系航空会社に客室乗務員として入社。国際線をメインに乗務し、世界中を飛び回る。結婚を機に退職し、イタリアへ移住。現在も家族とともにイタリアに在住し、Webライターとして活動。客室乗務員の経験から培った「細やかな心配り」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。


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