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12月22日は「冬至」なぜ《ゆず湯》に入る?江戸っ子の「ダジャレ」から始まった!?意外な歴史と健康パワー

  • 2025.12.22

2025年12月22日(月)は「冬至」

冬至の風物詩「柚子湯(ゆずゆ)」
冬至の風物詩「柚子湯(ゆずゆ)」

2025年12月22日(月)は、一年で最も昼が短い「冬至」です。この日に「柚子湯(ゆずゆ)」に入る風習は有名ですが、その起源をご存じでしょうか? 実は江戸時代の銭湯が仕掛けた、ある「語呂合わせ」がきっかけでした。栄養士の野村ゆきさんが、柚子湯の由来と、捨てがちな「果皮」の健康パワーについて解説します。

柚子湯は江戸時代の「健康キャンペーン」

江戸っ子の粋(いき)と洒落れ(シャレ)から始まった「柚子湯」。
江戸っ子の粋(いき)と洒落れ(シャレ)から始まった「柚子湯」。

冬至は、別名「一陽来復(いちようらいふく)」とも言われます。太陽の力が一番弱まる日であり、この日を境に再び力が蘇るとして、世界各地で祝祭が行われてきました。

この日に柚子湯に入るのは日本固有の風習で、江戸時代の銭湯が仕掛けた“健康キャンペーン”が始まりとされています。

由来はずばり語呂合わせ。「柚子(ゆず)」=「融通(ゆうずう)」がきく、「冬至(とうじ)」=「湯治(とうじ)」にかこつけて、「融通よく病気が治る」ことを願ったのです。洒落(シャレ)好きな江戸っ子らしいポジティブな発想ですね。

果皮はビタミンCの宝庫! 肌が弱い人は注意

もちろん、単なるダジャレだけではありません。柚子には確かな健康パワーが秘められています。

特に注目すべきは「果皮」。ここには美肌や感染症予防に役立つビタミンCが、果汁の4倍も含まれています。また、血管を強くする「ヘスペリジン」や、リラックス効果のある香り成分「リモネン」なども豊富で、血行改善や体を温める効果が期待できます。

柚子湯にする際は、果皮に切り込みを入れて洗濯ネットなどに浮かべると成分が出やすくなります。ただし、肌が弱い人はピリピリすることがあるので、傷つけずに丸ごと浮かべるのがおすすめです。

料理に使わない手はない!「皮」活用術

せっかくの柚子、お風呂に入れるだけではもったいないですよね。有効成分の多い果皮は、料理をワンランクアップさせる名脇役です。

お正月の雑煮、年越しそば、茶碗蒸し、浅漬けなどに薄くむいた皮をプラスするだけで、香りが劇的に豊かになります。大根の甘酢漬けに加える「ゆず大根」も定番です。

また、果皮には水溶性食物繊維のペクチンが含まれているので、ジャムやマーマレードにするととろみがつきやすくなります。今年の冬至は、カボチャだけでなく柚子も食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

(野村ゆき)

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