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飲んだ後「〆のラーメン」は単なる食欲ではなかった…医師が教える“体のSOS”、翌朝やってはいけないNG行動

  • 2025.12.19

「〆のラーメン」は“体のSOS”だった

二日酔い“体のSOS”、翌朝の対策法
二日酔い“体のSOS”、翌朝の対策法

忘年会や新年会で乾杯の機会が増える12月。翌朝、鏡に映るむくんだ顔や頭痛に「飲みすぎた…」と後悔することはありませんか? 「大正製薬」が実施した調査(2025年11月、20代以上の男女1000人対象)によると、二日酔い経験者のうち41.5%が「複数回経験している」と回答 。多くの人が同じ失敗を繰り返している実態が明らかになりました。今回は、済生会横浜市東部病院 患者支援センター長/栄養部担当部長 医師・谷口英喜さんが伝授する「二日酔いの正体」と「正しい対策」を紹介します。

お酒をたくさん飲んだ後、無性に「ラーメン」や「お茶漬け」が食べたくなった経験はありませんか? 実はこれ、単なる食欲ではなく、体からの危険信号(SOS)かもしれません。谷口さんによると、肝臓はアルコールを分解するために大量の「ブドウ糖」と「水分」を消費するといいます。その結果、翌朝には低血糖状態になり、脳へのエネルギー供給が不足してしまうと説明。 つまり、「〆の炭水化物を欲するのは、ブドウ糖を大量に消費した結果、低血糖になっているサイン」と指摘しています。また、アルコールは利尿作用があるため、飲んでいる最中は体からどんどん水分が失われ、「細胞レベルの脱水」が進行しています。二日酔いの本質は「お酒が残っている」こと以上に、この「脱水+低エネルギー(低血糖)」にあるといいます 。

さらに、谷口さんは、二日酔いの朝「汗をかいてアルコールを抜こう」とサウナや運動をする人がいますが、これは逆効果」と指摘し「無理な運動やサウナで汗をかくと脱水が進んでしまうので避けましょう」と警鐘を鳴らしています。翌朝に必要なのは発汗ではなく、失われた水分と栄養の補給です。起床後は経口補水液やスポーツドリンク、そしてブドウ糖を含むお粥やフルーツ、味噌汁などを摂るのが正解です。

翌朝の対処法を知っておくことはもちろん大切ですが、最も避けたいのは、やはりあの辛い症状そのもの。翌日のパフォーマンスを下げないためには、乾杯の瞬間から対策を講じておくことが重要です。ここからは、谷口さんが推奨する「悪酔いしないための鉄則」を紹介します。

「二日酔い」にならない飲み方、3ステップを伝授!

1:乾杯前の「儀式」が勝負! 胃を守る“脂質とたんぱく質”「とりあえず生!」と行きたいところですが、空腹のままアルコールを流し込むのは厳禁です。空腹時はアルコールが一気に吸収され、血中濃度が急上昇してしまうため、肝臓への負担が激増します。吸収を緩やかにするために、まずはチーズ、枝豆、ゆで卵、ナッツなど、「脂質」と「たんぱく質」を含むおつまみを胃に入れましょう。これらがクッションとなり、悪酔いを防ぐ第一歩となります。

2:「お酒1杯に、水1杯」が鉄則。脱水を防ぐチェイサー お酒を飲むとトイレが近くなりますが、実はアルコール1gにつき、約10倍もの水分が排出されると言われています。気付かないうちに体は「細胞レベルの脱水」状態に陥り、これが翌朝の頭痛やだるさの主原因になります。対策はシンプルですが強力なルール、「お酒1杯につき、水1杯」をセットにすること。チェイサーを欠かさず飲むことで、血中のアルコール濃度を下げながら、脱水を未然に防ぐことができます。

3:最強の相棒は「イカ・タコ・貝」タウリンで肝臓を援護射撃 おつまみ選びに迷ったら、迷わず魚介類を選びましょう。特にイカ、タコ、しじみ、アサリなどは、肝臓の機能を高める「タウリン」の宝庫です。タウリンは、アルコール分解酵素の働きを助け、二日酔いの元凶である「アセトアルデヒド」の分解・排出を促進してくれる頼もしい成分です。さらに、細胞内の水分バランスを整える効果もあるため、脱水によるダメージ軽減も期待できる、まさに“最強のつまみ”と言えます。

前文でも伝えているように、「〆のラーメン」を体が求めている時は、すでに体が悲鳴を上げている証拠。年末年始は正しい知識で、おいしくお酒を楽しみましょう。

(LASISA編集部)

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