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【フライパンよだれ鶏】コールドスタートで鶏むね肉がしっとりぷるぷる♡蒸し器いらずの時短テク試してみた!

  • 2025.11.30

ピリ辛ダレをかける冷菜「よだれ鶏」は、鶏肉を茹でたり蒸したりレンチンしたりと、さまざまなレシピがあります。今回は、フライパン一つでできる時短レシピに挑戦!フライパン調理を推奨している料理研究家・上田淳子さんの一品ですよ。冷たいフライパンに鶏肉を入れる「コールドスタート」で加熱をスタート。少量の水を加えてフタをして加熱すれば蒸し器も不要なんです。こんなにお手軽に作れるなんて、やるしかなくない?



フライパン調理の技法「コールドスタート」は、硬くなりやすい食材向き!



炒め物や焼き物を作る際、油を引いたフライパンを熱してから食材を入れるのがおなじみの工程。ですが、温まったフライパンに食材を入れると、その間に火がどんどん通り、最初と最後の食材に加熱ムラができたり、下味を付けた食材が焦げ付いたり、お肉や魚介類が硬くなりがちに。

そんな失敗を防ぐ調理法として、料理研究家・上田淳子さんは「コールドスタート」を推奨していました。

フライパンに食材を並べてから点火するので、硬くなりやすいお肉や魚介類がしっとりと仕上がり、加熱中に慌てずに調理できるので、料理初心者にもうれしいテクニックとのこと。

そんな「コールドスタート」で作る「よだれ鶏」を、農家向けの月刊誌『家の光』2020年5月号の別冊付録『ラクして絶品!フライパンおかず』レシピ集で見つけました。

『家の光』は、ちょうど100年前の大正14年(1925年)に創刊された、JAグループのファミリー・マガジン。「食と農」「暮らし」「協同」「家族」を柱に、暮らしに役立つ情報を紹介していますよ。

フライパンは、フタをしっかりとすれば蒸し料理にも使える調理道具。鶏むね肉は加熱するとパサつきやすいので、ゆっくりと火が通る「コールドスタート」なら、おいしく仕上がりそうです♪

コールドスタートがポイント!「フライパンよだれ鶏」を作ってみた!



【材料】(2人分)
鶏むね肉…1枚(300g)
きゅうり…1本(120g)
塩…小さじ1/4
こしょう…少々
酒…大さじ2
水…大さじ4

[たれ]
砂糖…小さじ2
酢…小さじ2
しょうゆ…小さじ2
しょうが(すりおろし)…小さじ1
白すりゴマ…小さじ1
粉さんしょう・一味唐辛子(またはラー油)…各少々

【作り方】
1. 鶏肉を室温に15分ほどおき、塩とこしょうをすり込みます。



今回作る「フライパンよだれ鶏」は冷たいフライパンに鶏肉を並べ、中火と弱めの中火で蒸していきます。冷蔵庫から出したばかりだと、身の厚い部分に火が通らない可能性があるので、焼く前に必ず室温に戻しておきます。

15分ほど常温においてから、塩とこしょうを両面にすり込みました。

2. 点火前のフライパンに酒、水、1を入れ、フタをして中火にしてひと煮立ちさせます。



パサつきやすい鶏むね肉は、ゆっくりと火が通るコールドスタート向きの食材。鶏肉のどちらの面を下にするのか不明でしたが、皮目から入れて加熱してみます。



中火に点火して2分ほどすると水分がふつふつとし、フライパン内に蒸気が溜まりました。

3. 鶏肉をひっくり返し、フタをして弱めの中火で7分加熱し、火を止めて粗熱が取れるまで放置します。



鶏肉をひっくり返すと、皮とその下の身が少し白っぽくなっていました。弱めの中火にして7分加熱します。

加熱中は何もすることがなく、フライパンの中の様子を観察していましたが、内部の水分は蒸発することなく、蒸気が満ちた状態で加熱し終えました。



火を消し、40分ほど放置して粗熱を取りました。


4. きゅうりをピーラーで薄切りに、砂糖、酢、しょうゆ、しょうが、ゴマ、粉さんしょう、一味唐辛子を混ぜ合わせます。



付け合わせのきゅうりはピーラーで薄切りにします。たれは調味料を合わせるだけなので簡単。

粗熱が取れた鶏肉を食べやすい薄さに切り、きゅうりと一緒に盛り付け、たれを添えたら完成です。

フライパンに直置きして蒸したのに、鶏むね肉が超しっとり!



コールドスタートで蒸した「フライパンよだれ鶏」がこちら。蒸した鶏むね肉を7mmほどにスライスしましたが、しっとりとやわらかく、淡い桜色に仕上がりました。

ピーラーで薄切りにしたきゅうりは透け感があって、瑞々しさと涼やかさが伝わってきます♪



たれをかけていただいてみると、鶏むね肉なのに超しっとり!普段、蒸し鶏は蒸し器か電子レンジで作るので、フライパンで作るイメージがまったくありませんでしたが、蒸し器で作ったのと変わらない出来栄えです♪

パサつき感はまったくなく、なめらかな食感なので、お安い鶏むね肉で作ってもリッチなひと皿に。

たれはしょうががきいてさっぱりとしつつも、さんしょうの香りもきいていて大人っぽい味わい。にんにくが入っていないので、中華というよりも和風寄りなおいしさを楽しめます。

きゅうりは透けるくらいに薄いので、きゅうりの味わいが淡く、軽やかな食べ心地。包丁で切る薄切りとはまったく異なり、淡泊な鶏むね肉の味わいを邪魔しない、繊細な味わいが付け合わせにぴったりでした。

コールドスタート&フライパン蒸し調理なら、時短なのに上出来に♪



料理研究家・上田淳子さん考案のコールドスタートで蒸し始める「フライパンよだれ鶏」は、最初から緩やかに火が通るため、パサつきやすい鶏むね肉でもしっとりと仕上がる作り方でした。

鶏むね肉を開かずに、分厚いまま蒸しましたが、中火で2分、弱めの中火で7分と加熱時間は10分程度。蒸し器や茹でる場合はお湯を沸かすのに時間がかかりますが、これならそもそも蒸し器を出す必要がない(笑)!フライパンに少し水を入れて蒸すこの方法は、かなり時短になると感じました。

フタをしたまま粗熱を取る間に、中までゆっくりと火が入るので、鶏むね肉のパサつきを抑えられますよ。

上手に鶏むね肉に火入れするのはテクニックが要りますが、コールドスタート&フライパンの蒸し調理なら、案外簡単♪よだれ鶏のレシピはたくさんありますが、フライパンなら気軽に挑戦できますよ。おすすめなので、ぜひ。

上田淳子さん プロフィール

調理師専門学校の西洋料理研究職員を経て渡欧。ヨーロッパや日本のレストランなどで修業後、料理研究家として幅広く活躍する。自宅で料理教室を主宰するほか、雑誌やテレビ、広告などで活躍。双子のお母さんであり、育児、家事と仕事を両立する経験を経て得た知識を生かしたレシピ提供も好評。『るすめしレシピ』『冷たいフライパンに食材を入れてから火にかける コールドスタート』(自由国民社)、『冷凍お届けごはん』(講談社)、『フランス人に教わる3種の“新“蒸し料理。』(誠文堂新光社)、『バターは調味料。ほんの少し使うだけでおいしくなる』(グラフィック社)など著書多数。

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