舞台「シッダールタ」に主演！草彅剛さんにインタビュー

Nicche

草彅剛

テレビ、映画と数多くの映像作品で活躍する草彅剛さん。現在出演中の舞台「シッダールタ」では、ブッダと同じ名を持ち、人生に悩みながら自我を探求する主人公・シッダールタを演じています。

「台本を読んだときの第一印象は〝とにかく難しい〟。作品に込められたテーマも、人間とは何か、世界とは何かというような壮大なものなので。でもそういうときこそ、僕はあまり考え過ぎず、稽古場に入るようにしていて。これからどんな作品を皆さんと作り出せるんだろうって、逆に遠足に行く前の日みたいにワクワクしちゃうんです」

今回、演出を務める白井晃さんとタッグを組むのは、舞台「バリ―ターク」「アルトゥロ・ウイの興隆」に続き３作目。草彅さんのターニングポイントにはいつも白井さんがいると言います。「新しい地図として活動を始めた最初のころにお仕事をご一緒したのが白井さんで。作品について分かりやすい言葉で説明してくれる姿は、地上に降り立ったブッダのよう（笑）。一緒にお仕事する中で、僕が知らない世界を見せてくれるし、信頼しかないです」

白井さんとの舞台は〝挑戦〟だと話す草彅さん。「100本ノックさながらに、同じ場面の稽古を何度も求められるのでキツいですけど、そこから作品の謎が解けたり、台本に書かれていることが自分の中に刷り込まれていったりして。自分一人では読み解けない部分も白井さんの演出を通してクリアにしながら、共演者と共に作り上げていけるのが舞台の面白さなのかなと思います」

草彅さんが常に大切にしているのが「いただいた仕事で常に力を出す」こと。「今までずっと仕事に恵まれていることは本当に幸せ。僕は目の前のことを一生懸命やっていたら、それが絶対人生につながっていくと信じていて。情熱や気持ちを傾けたら人生は切り開けるし、楽しい未来が待っていると思っています。『シッダールタ』も信頼できるスタッフとすばらしい共演者と共に挑みます。〝自分とは何者なのか〟という、今を生きる皆さんにも通じる謎を解きに、ぜひ劇場に来てください！

草彅さんの“働く”インフラ

忙しい毎日で癒やしの時間は？

お風呂が大好き！ 汗をかくと疲れも吹き飛ぶので、ちょっと熱めのお湯につかるのがルーティン。長風呂ではなく、15分ぐらいのサクッと派ですが、半身浴をしたり、バスソルトを使ったりしながら楽しんでいます。

これから挑戦してみたいことは？

慎吾ちゃん（香取慎吾）と吾郎ちゃん（稲垣吾郎）と3人で舞台をやりたいです。映画はあるけれど、舞台だとスケジュールを合わせるのが難しくて。でもせっかくやるなら、ロングラン公演として1年間ぐらい上演してもいいかも（笑）。

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舞台「シッダールタ」

ノーベル文学賞受賞作家、ヘルマン・ヘッセの傑作を舞台化。最高位バラモン階級の子として生きる青年シッダールタ。その生活に疑問を抱き、人生に迷っていた彼が目指すものは…。混とんとした世界の中で、他者とは、個々のアイデンティティーとは何なのか、人生を問う壮大なテーマに挑みます。

作／長田育恵、演出／白井晃、音楽／三宅純

出演／草彅剛、杉野遥亮、瀧内公美ほか

12月27日（土）まで世田谷パブリックシアターで上演中

PROFILE

1974年埼玉県出身。1991年のCDデビュー後、俳優、歌手としてテレビ、舞台と幅広く活躍。2022年公開の映画「ミッドナイトスワン」では第44回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞などを受賞。NHK連続テレビ小説「ブギウギ」、大河ドラマ「青天を衝け」をはじめ数多くの作品に出演。現在ドラマ「終幕のロンドーもう二度と、会えないあなたにー」（関西テレビ／月曜午後10時）で主演中

取材・文／小杉山紗織（シティリビング編集部）、撮影／渡邉真一、ヘアメイク／荒川英亮、スタイリスト／細見佳代（ZEN creative）