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工夫して10秒で計算してみて!「240÷5÷8÷6」→暗算できる?

  • 2025.12.31
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四則演算の中でも、割り算は暗算しにくい計算というイメージがないでしょうか。

割り算の回数が多ければなおさらですね。

しかし、工夫次第では複数の割り算も簡単に暗算できることがありますよ。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
240÷5÷8÷6

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「1」です。

どのように計算すれば10秒以内に三つの割り算を終えられるのでしょうか?

スピーディーに計算するための工夫については、次の「ポイント」で詳しく解説します。

ぜひ、ご覧ください。

ポイント

この問題のポイントは、「割る数をすべて掛け合わせて一つの割り算にすること」です。

言葉では分かりにくいと思いますので、実際の計算過程をご覧ください。

240÷5÷8÷6
=240÷(5×8×6)←割る数をすべて掛け合わせる
=240÷240
=1

5×8×6の結果は、240。これは割られる数240と一致するので、問題の式は同じ数どうしの割り算に変形できます。240÷240なら答えは1だとすぐに分かりますね。

しかし、「割る数を勝手に掛け合わせてよいの?」と思う人もいるかもしれません。240÷5÷8÷6と240÷(5×8×6)は全く違う式に見えますから、そう思うのも自然なことです。

この謎は、240÷5÷8÷6の各数字を分数に変えて計算すると解けますよ。

240÷5÷8÷6
=240/1÷5/1÷8/1÷6/1←整数を分母1の分数にする
=240/1×1/5×1/8×1/6←割る数の逆数を掛ける

分数の割り算では、割る数の逆数を掛けて計算します(分数の逆数は、分子と分母を逆にすれば作れます)。

また、分数の掛け算では分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。

240/1×1/5×1/8×1/6
=(240×1×1×1)/(1×5×8×6)←分子どうし、分母どうしを掛け合わせる
=
240/(5×8×6)

掛け算の過程で、5×8×6という式が出てきましたね。

さて、A/Bという分数は、A÷Bという割り算に直せます。240/(5×8×6)を割り算に直すと、240÷(5×8×6)の式が現れますよ。

240/(5×8×6)
=240÷(5×8×6)

これで、240÷5÷8÷6が240÷(5×8×6)に変形できる理由が分かったのではないでしょうか。

まとめ

複数の割り算が含まれている式は、割る数どうしを掛けて一つの割る数にするという変形ができます。

a÷b÷c÷d
=a÷(b×c×d)
※b,c,dは0でない数(÷0は計算できないため)

ただし、問題によってはこの工夫を使っても暗算が楽にならない場合があります。

例えば、1188÷2÷9÷11という式であれば、割り算をまとめるよりも三つの割り算を順番にした方が簡単に答えが出せそうですね。

効率的な計算方法を丸暗記してそのまま式に当てはめるのではなく、「式に合わせた工夫を考えること」が大事なのです。いろいろな計算問題にチャレンジして、工夫の仕方を考える練習をしてみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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