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鉄分吸収力が劇的アップ!「ホウレンソウ」と一緒に摂取すべき食べ物&貧血予防に役立つおすすめレシピ

  • 2025.11.17
ホウレンソウと相性が良い食べ物とは?
ホウレンソウと相性が良い食べ物とは?

秋から冬にかけて旬を迎える野菜の一つがホウレンソウです。ホウレンソウには鉄分が豊富に含まれていますが、どのような食べ物と組み合わせるとより効率的に栄養を摂取できるのでしょうか。ホウレンソウと相性が良い食べ物について、栄養学にも詳しい「SOグレイスクリニック」(東京都品川区)院長で脳神経外科専門医、医学博士の近藤惣一郎さんに聞きました。

ビタミンCが鉄の吸収をサポート

Q.そもそも、ホウレンソウを食べるとどのようなメリットがあるのでしょうか。

近藤さん「ホウレンソウは栄養価が高い野菜です。特に貧血予防に役立つ『鉄(非ヘム鉄)』『ビタミンC』『葉酸(ようさん)』、強い抗酸化作用が期待できる『ベータカロテン(ビタミンA)』『ビタミンE』、生活習慣病の予防に効果的な『カリウム』、血液を凝固させるために必要な『ビタミンK』、骨や歯の形成に役立つ『カルシウム』などが豊富に含まれています。ぜひ食べるのをお勧めします」

Q.ホウレンソウと相性が良い食べ物について、教えてください。

近藤さん「ホウレンソウの栄養素を最大限に生かすために、特に『吸収率アップ』を目的として組み合わせたい食材は次の通りです」

(1)鉄分の吸収率を上げる組み合わせ(貧血予防)ホウレンソウに含まれる鉄分は、先述のように「非ヘム鉄」という種類で、そのままでは体内に吸収されにくい性質があります。そこで次の成分と一緒に取ることで吸収率が劇的にアップします。

・肉、魚、卵など動物性たんぱく質を含む食べ物、大豆製品のような植物性たんぱく質を含む食べ物たんぱく質が鉄の吸収を促進します。例えば、豚肉や牛肉、レバー、サバ、ツナ缶、卵を摂取するとよいでしょう。

・レモンなどのかんきつ類、イチゴ、パプリカなどビタミンCを含む食べ物ビタミンCが非ヘム鉄を吸収しやすい形に変えてくれます。ホウレンソウのおひたしにレモンを絞ったり、ホウレンソウのサラダにパプリカやイチゴを加えたりするとよいでしょう。

【レシピ例】・ホウレンソウと豚肉の炒め物鉄分とたんぱく質、油でベータカロテンも摂取可能。

・ホウレンソウと卵のオムレツ鉄分とたんぱく質、油でベータカロテンも摂取可能。

・ホウレンソウとツナのサラダ鉄分とたんぱく質、マヨネーズなどの油分でベータカロテンも摂取可能。

(2)ベータカロテン(ビタミンA)の吸収率を上げる組み合わせ(美肌、免疫力維持)ホウレンソウに含まれているベータカロテンは油に溶けやすい脂溶性ビタミンなので、油と一緒に取ることで吸収率が高まります。

・バター、オリーブオイル、ごま油などの油ホウレンソウを調理する際に使うと、ベータカロテンの吸収率が数倍にアップします。

・チーズ、牛乳、生クリームなどの乳製品に含まれている脂質グラタンやポタージュなどにすることで吸収率が上がります。

【レシピ例】・ホウレンソウのバターソテー油でベータカロテンを効率よく摂取できます。

・ホウレンソウとベーコンの炒め物ベーコンには、鉄分やカルシウムの吸収を妨げる可能性があるとされるリン酸塩が含まれているため、食べ過ぎに注意が必要です。油分は摂取してもOK。

(3)カルシウムの吸収率を上げる組み合わせ(骨や歯の健康を維持)ホウレンソウに含まれているカルシウムを効率よく取るには、乳製品を組み合わせるのがお勧めです。

・牛乳、チーズ、ヨーグルトのような、カルシウムや乳糖などを含んだ乳製品カルシウム同士を補い合い、吸収を助けます。

【レシピ例】・ホウレンソウとチーズのグラタン・ホウレンソウのポタージュ(牛乳、生クリームを使用)

ホウレンソウを調理する際の注意点ですが、ホウレンソウにはシュウ酸という成分が多く含まれています。シュウ酸は体内でカルシウムと結合し、「シュウ酸カルシウム」という結晶を作ります。この結晶が尿路に詰まると尿路結石の原因となり、激しい痛みを引き起こす可能性があります。

また、シュウ酸はカルシウムと結合するため、大量に摂取すると体内のカルシウム利用率を低下させる可能性があるとされています。シュウ酸は水溶性のため、調理の際に「ゆでて水にさらす」ことで大部分を取り除くことができます。ホウレンソウを調理する際は、必ずゆでて水にさらすようにしましょう。

オトナンサー編集部

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