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医師「マフラーが原因かも」 医師が教える冬に注意したい『肌トラブル』とは

  • 2025.11.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

冬になると乾燥やかゆみ、赤みといった肌の悩みが増えませんか?寒さだけでなく、実は「マフラー」が肌トラブルを招く可能性があると指摘する医師もいます。密着感のあるアイテムがどのように肌に影響を与えるのか、さらに冬特有の寒さや乾燥とあわせて考えてみましょう。今回は冬に注意したい肌トラブルの原因や防止法を、わかりやすくお届けします。

実は肌トラブルの引き金かもしれない意外な原因

冬と言えば厚手のコートにマフラーが定番ですが、マフラーが直接肌トラブルの原因になることもあるようです。肌に触れる素材や密着度、摩擦などが負担となり、炎症やかゆみを引き起こす可能性が指摘されています。

特に敏感肌の人は合成繊維のマフラーなどで刺激を受けてしまうことも。また、敏感肌でなくても冬の乾燥した空気は肌のバリア機能を弱めるため、外的刺激に対する抵抗力も落ちやすくなります。例えば、ウールやアクリル繊維などの素材が肌をこすって炎症を起こしやすいケースや、長時間マフラーをつけっぱなしにすることで熱や湿気がこもって肌環境が悪化することもあるようです。

冬の肌トラブルを増やす背景とより具体的な注意点

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

冬は空気の乾燥が著しく、建物の中は暖房によってさらに湿度が下がりがちです。このような環境下で、肌の水分が蒸発しやすくなり、普段は健康な肌でも乾燥して敏感になりやすい状況になっています。肌の角質層が乱れやすく、バリア機能が低下することで刺激に弱くなり、痒みや赤みが増す傾向があります。

また、冬の衣類は重ね着で摩擦が生じやすく、マフラーのように首まわりを締め付けるものは特に注意が必要です。長時間にわたる摩擦は肌の角質にダメージを与え、皮膚炎を招く可能性も。さらに、外出先でマフラーを外した後、汗や皮脂が蒸発して肌が乾燥しやすい点も見逃せません。

冬の肌と上手につきあうためにできること

冬の肌トラブルは避けがたいものの、日々のケアで和らげるヒントがいくつかあります。まずは保湿をしっかり行うこと。洗顔後は素早く保湿剤を塗ることで、水分の蒸発をできるだけ防ぐことができます。自宅やオフィスでは加湿器を活用して肌の乾燥を軽減できる場合もあります。

マフラーに限らず、肌に直接触れる衣類の素材選びも大切に。ウール製品は保温性に優れますが、肌に刺激を感じる場合もあるため、気になる人は肌触りのよいコットンやシルクのものを選ぶとよいでしょう。また、マフラーの洗濯を定期的に行い、ホコリや汗、皮脂を除去して清潔に保つことも大切でしょう。

さらに、肌への摩擦を減らすために、マフラーの巻き方をゆったりとした状態にしたり、首元が詰まりすぎないよう調整するのもひとつの工夫です。外出後はマフラーで蒸れた部分をやさしく拭くなど、肌の環境を整えることが肌トラブル防止の助けになります。

寒さに負けない肌づくりを目指す冬の新習慣

冬はマフラーのような防寒具が欠かせませんが、その使い方や素材選び、肌の保湿ケアが肌トラブルの発生に関わっている可能性があります。寒さや乾燥に合わせて上手に肌を保護し、日々のケアを見直すことが快適な冬の過ごし方に繋がります。

肌が敏感に傾きやすい季節だからこそ、衣類の選び方や着用方法といった生活の細かい部分にも気を配ってみてはいかがでしょう。毎日のちょっとした工夫が、肌の不調を和らげる一歩になるかもしれません。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。