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「きれいに痩せたい」とジムに入会→1ヶ月で3kgの減量に成功するも…その後、20代女性を待ち受けていた“想定外の悲劇”

  • 2026.3.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

今回は、私が管理栄養士として食事相談を受ける中で、「自己流の糖質制限」によって、なかなか体重の減りが思うように進まないどころか、リバウンドしてしまった29歳女性C子さん(仮名)の体験談をご紹介します。

平日はご飯やパンを避けるストイックな食生活を続ける一方、「代謝を上げるため」とSNSで見た“チートデイ”を取り入れ、週末には好きなものを食べていました。

しかし体重は減ってもすぐ戻るリバウンドを繰り返すことに。食事内容を確認すると、極端な制限と週末のドカ食いの繰り返しが食欲のコントロールを難しくしていました。管理栄養士として相談を受けたケースから、糖質制限とチートデイの落とし穴を解説します。

気合たっぷり糖質制限ダイエットで、減量のスタートダッシュに成功?!

C子さんは、20代最後の1年できれいに痩せたい!と意気込んでジムに入会。糖質制限をしっかりやるコースを申し込み、トレーニングのスケジュールもかなりタイトに組んでいらっしゃいました。

食事についても、かなりストイックで、朝はヨーグルトやゆで卵、昼はサラダと鶏むね肉、夜は豆腐や魚など、ご飯やパン、麺類はほとんど食べない生活を始めたとのこと。

最初のうちは体重が順調に減り、運動を始めて1か月で3㎏の減量に成功!顔回りや肩のラインがきれいになったと、体重以外の見た目への変化にも大満足されていました。

その後、2か月目、3か月目にも、順調に少しずつ体重は減っていったものの、いわゆる停滞期とも思える時期を迎えたタイミングで、お仕事の都合ということでジムへいらっしゃる機会が減ってしまいました。

停滞期に取り入れた「自己流チートデイ」で見事リバウンド

しばらくたった頃、またジムに頻繁に通い始めていただけるようになり、お食事に関して相談を受ける機会がありました。そこで、なんとジム入会前の体重に逆戻りしてしまったことを伝えられました。

ご本人曰く、ジムを休んでいた間もずっと糖質制限は続けていて、パンもパスタもお菓子も食べていません!とのこと。「ちゃんとチートデイも取り入れてます!」という言葉に、まさか!??と思って詳しく話を伺うと…

SNSなどの発信で、ダイエット中でもあえて好きなものを食べる日を作ることで“代謝の低下を防ぐ”ことが必要だ、という説明を見て、「停滞期には必要なのかもしれない」と感じたそうです。

そこで次の1週間、写真付きで1日のお食事内容の記録を撮ってきていただくと、確かに平日は糖質を控え、ブロッコリーなどの野菜やサラダ、鶏むね肉や豆腐、卵などの低糖質で高たんぱくな食材を召し上がっていました。ただ、週末にはピザやラーメン、スイーツなど、平日は控えていたものをまとめて楽しんでいらっしゃるようでした。

「SNSで見た方たちは、もっと食べているのでこのくらいなら太らないと思った」

「週末は好きなものが食べられるから、平日の糖質制限のモチベーションになる」

と、いい面を語る一方、なぜ体重が落ちないのか、疑問に思っているとのことでした。

本来のチートデイとは?筋トレ界隈の方法との大きな違い

食事内容を詳しく確認していくと、C子さんが取り入れていた「チートデイ」は、実は本来の意味とは少し違う形になっていました。

SNSでは「好きなものを好きなだけ食べる日」と紹介されることも多いチートデイですが、もともとはボディメイクや競技の世界で使われてきた食事調整の方法です。

例えば筋トレやボディビルの分野では、長期間の厳しい減量によって代謝が落ちるのを防ぐため、計画的にエネルギー摂取量を増やす日を設けることがあります。ただしこれは「何でも好きなだけ食べる日」というより、体の状態や減量の進み具合を、炭水化物を使ってコントロールしようというもので、頻度や量も細かく計算されて行っています。

一方で、今回のC子さんのように自己流でチートデイを取り入れる場合、平日は糖質を強く制限している分、その反動が週末に強くでてしまいます。「今日は食べてもいい日」と考えて、ラーメンやピザ、スイーツなどを一度に食べてしまうと、血糖値の急上昇のほか、胃腸へも大きな負担になったり、食欲のコントロールが難しくなっていったりする可能性があります。

このように、計画的な栄養管理の中で行われるチートデイと、「我慢した分をまとめて食べる日」として取り入れるチートデイでは、意味合いが大きく異なります。結果として、平日の強い制限と週末の過食を繰り返す形になり、体重が安定しにくくなってしまうケースもあるのです。

C子さんと一緒に食事内容を振り返る中で、今後は思い切って糖質制限そのものをやめ、食事のバランスを整える方法に切り替えることを提案しました。ご飯やパンなどの主食を完全に抜くのではなく、主食・主菜・副菜をそろえた食事にすることで、エネルギーや栄養が安定し、強い空腹感や食欲の波も起こりにくくなります。

最初は「ご飯を食べて本当に大丈夫でしょうか?」「食べたら太りますよね?」と少し不安そうでしたが、「平日にそこまで我慢していないので、週末のドカ食いもなく、気が楽になってきました」と話してくれたのが印象的でした。

ダイエットというと、厳しい制限を続けることが必要だと思われがちですが、実際にはその人の性格や生活スタイルに合った方法を選ぶことがとても大切です。極端に減らすのではなく、必要な栄養をきちんと取りながら整えていく食べ方のほうが、結果的に体重も安定しやすく、長く続けやすいと感じています。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。