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「避けるべき」医師が警告。実は『頭皮へのダメージ』を悪化させている…白髪を見つけたときの“NG対処法”とは?

  • 2026.3.14
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出典元;photoAC(※画像はイメージです)

ふと鏡を見たとき、キラッと光る白髪を見つけてショックを受けた経験はありませんか?

「なぜ自分に白髪が?」と落ち込んだり、つい気になって毛抜きで抜いてしまったりする方も多いかもしれません。しかし、白髪が生える背景にはさまざまな要因があり、見つけるたびに抜くという行動は、思わぬ頭皮トラブルを招く恐れがあります。

そこで今回は、白髪が生えるメカニズムや、見つけたときの正しい対処法について、皮膚科医の竹内さんに詳しく解説していただきました。気になる白髪との上手な付き合い方をご紹介します。

白髪はどうして生える? 加齢以外の意外な要因とは

---そもそも、なぜ白髪は生えてくるのでしょうか? 年齢や遺伝のせいだと思われがちですが、若くても急に増えることがあり不思議に感じます。

竹内さん:

「黒い髪の色はメラニン色素によるものです。白髪は、このメラニンを作る毛包内のメラノサイトや、そのもとになるメラノサイト幹細胞の働きが低下することで生じます。白髪が生じる大きな要因としては加齢と遺伝がありますが、それだけで説明できないケースもあります。

医学的には、酸化ストレスの蓄積、喫煙、睡眠不足や生活リズムの乱れ、強い心理的ストレス、さらに鉄・銅・ビタミンB12・ビタミンD・フェリチン低下などの栄養学的背景、甲状腺疾患などが白髪と関連する可能性が示されています。ただし、これらは「必ず原因になる」とは限らず、個人差も大きい点に注意が必要です。

特に若いうちから急に白髪が増えた場合や、脱毛・強い疲労感など他の症状を伴う場合には、体質だけでなく、栄養状態や基礎疾患のチェックが役立つことがあります。白髪は単なる見た目の変化ではなく、体のコンディションを映すサインの一つとして捉える視点も大切です。」

「見つけたらつい抜いてしまう」はNG? 抜くことで起きる頭皮へのダメージ

---白髪を見つけると気になってしまい、つい毛抜きなどで抜いてしまう方も多いと思います。この行動はやはり良くないのでしょうか?

竹内さん:

「白髪を見つけて嬉しいと思う方は少ないでしょう。

このため、見つけた白髪を「臭いものに蓋をする」発想からつい毛抜きで抜きたくなる方は少なくありません。その気持ちはよくわかりますが、白髪を繰り返し抜く行為はおすすめできません。

白髪を1本抜いたからといって、その刺激で周囲の髪まで白髪になるわけではありませんが、毛を無理に引き抜くことで毛包に物理的ダメージが加わり、炎症、毛嚢炎、細い毛しか生えにくくなる状態、場合によっては毛が生えにくくなる原因になり得ます。特に同じ場所を何度も抜く習慣は、頭皮への慢性的な負担になります。一方で、根元から短く切る方法は、毛抜きよりは頭皮へのダメージが少なく、現実的な対処法と考えられます。避けるべきなのは「見つけるたびに反射的に抜くこと」です。

白髪そのものよりも抜毛習慣による頭皮ダメージのほうが、将来的には問題になりやすいと言えます。見た目を整えるつもりの行動が、かえって毛髪環境を損ねることもあるため、安易に繰り返し抜かないようにすることが大切です。」

白髪を見つけたらどうする? 頭皮を守りながら付き合う方法

---では、白髪を見つけたときはどのように対処するのが正解なのでしょうか? 日常生活で気をつけるべきポイントも教えてください。

竹内さん:

「白髪を見つけたときにまず意識したいのは、『抜かずに目立たなくする』ことです。

すぐ実践しやすい方法は、白髪だけを根元近くでハサミで整える、分け目を少し変えて目立ちにくくする、刺激の少ない白髪用マスカラやヘアファンデーションを活用する、といった対処です。無理に抜かなくても、見え方を工夫することで印象はかなり変わります。

また、頭皮環境を守るためには、爪を立てずにやさしく洗う、洗浄力の強すぎる製品で過度にこすらない、過度なカラーや熱ダメージを避けるなどの日常的な配慮も大切です。頭皮や毛髪ケアのためには、質の高い睡眠の確保や栄養バランスのよい食事、喫煙習慣の見直しなど生活習慣を整えることも大切です。

若年で急に白髪が増えた場合や、短時間で一気に白髪が増加した場合、脱毛やかゆみなど頭皮トラブルを伴う場合は、自己判断で対処を続けるより皮膚科で相談したほうが安心です。白髪対策では「抜いて解決」ではなく、「頭皮を傷めず付き合う」ことが、結局いちばん現実的で安全な方法です。」

白髪は抜かずに工夫を。体からのサインに耳を傾けよう

白髪を見つけたときのショックから、つい反射的に抜いてしまいたくなる気持ちは誰にでもあるものです。しかし、その行動が将来的な頭皮トラブルを引き起こすリスクになることが分かりました。

明日からできることとして、まずは「抜く」のをやめ、ハサミで根元から切る、分け目を変えるといった頭皮に優しいアプローチを試してみてはいかがでしょうか。また、白髪は体のコンディションを映すサインでもあります。睡眠や食事などの生活習慣を見直し、場合によっては医療機関に相談しながら、無理なく安全に付き合っていくことが大切です。


監修者:竹内

医学部を卒業後、現在は皮膚科医として病院やクリニックで外来診療を行っています。 皮膚科医として専門的な内容をわかりやすく伝えることに重点をおき、WEB記事監修や執筆活動も行っています。