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『二日酔い運転』自分は大丈夫と思わないで…医師が語る飲酒後の“運転リスク”とは【医師の監修】

  • 2025.11.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

お酒を飲んだ翌日、「もう大丈夫だろう」と車を運転した経験はありませんか?二日酔いの時に運転をしてしまうことを「二日酔い運転」と呼ぶことがありますが、実はこれも飲酒運転と同様に危険が潜んでいます。身体はアルコールの影響から回復しきっていないことが多く、判断力や反応速度が鈍ってしまう可能性があるのです。

この記事では、飲酒翌日の運転に潜むリスクを医療の視点から分かりやすく解説します。

日本酒1合のアルコール代謝時間はどう決まる?体内での分解のしかたをチェック

個人差はありますが、肝臓は男性の場合1時間に約7gのアルコールを分解し、女性や代謝酵素が弱い方はそれ以上時間がかかってしまいます。

アルコールの含有量は、ビールの大瓶1本、ウイスキーのダブル、日本酒1合がほぼ同じでアルコール約23gです。これを「1単位」と呼びます。「1単位」のアルコールが代謝され、からだから消失するまでにかかる時間は、23÷7≒3で、約3時間となります。

つまり、3単位(アルコール70g)以上のアルコールを摂取すると、体内で分解されるのに9時間以上かかる計算になります。そのため、翌日までアルコールが体に残る可能性があり、二日酔い運転も大変危険だということがわかります。

ただし、この時間はあくまで1つの目安であり、以下のような要素によって大きく左右されます。

  • 飲酒者の体重や性別
  • 飲酒ペースや食事の有無
  • 肝臓の健康状態や代謝能力

また、二日酔いとは単にアルコールが体内に残っているだけでなく、アセトアルデヒドという代謝中間産物が体に影響を与えることで起こるともいわれています。この段階での体調は必ずしも血中アルコール濃度だけで判断できないのも特徴です。

二日酔い運転がもたらすリスクと背景事情を探る

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

飲酒運転の危険性は広く知られていますが、二日酔い状態での運転については意外と軽視されがちです。アルコールが完全に抜けていない状態で運転すると、判断力や反応速度が通常時よりも低下している可能性があるとされています。

特に、血中アルコール濃度が0.05%以下でも注意力の低下は見られるとする研究もあるため、体内のアルコールが完全に抜けていない場合は思わぬトラブルの可能性があるということです。

アルコールが抜けたかどうかは見た目や気分だけではわかりにくいため、以下のようなポイントを心がけるとよいでしょう。

  • お酒を飲んだ翌日でも十分な睡眠をとる
  • 水分補給や栄養をしっかりと行う
  • 必要に応じて呼気検査などの客観的なチェックを行う
  • 無理に運転せず、公共交通機関や代行サービスを活用する

じっくり考えたい、お酒を飲んだ翌日の運転について

お酒を適量楽しむことは悪いことではありません。しかし、運転に関する判断は慎重に行うのが望まれます。日本酒1合の代謝時間の指標は3時間前後とされていますが、身体の状態や代謝速度は一人ひとり異なるため、自分の体調と相談しながら行動することが大切です。

二日酔い時には気づかないうちに集中力や判断力が落ちている可能性もあるため、「大丈夫だろう」と思っても無理をしない選択が必要です。この判断は、自分だけでなく周囲の人の大切な命を守ることにもつながります。ぜひこの記事をきっかけに飲酒翌日の運転について、考えてみてはいかがでしょうか。


監修者:用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長 菊池真大

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慶應義塾大学医学部卒業
東海大学医学部客員准教授
米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員
日本アルコールアディクション医学会理事
日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医
2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。

https://www.youga-naika.com/